「見終わって、これほど余韻に浸れる作品もなかなかないでしょう。 広島...」この世界の片隅に かずしさんの映画レビュー(感想・評価)
見終わって、これほど余韻に浸れる作品もなかなかないでしょう。 広島...
見終わって、これほど余韻に浸れる作品もなかなかないでしょう。
広島市の江波で生まれ、嫁いで呉市に移り住んだ女性 すず。すず の両親、兄、妹。嫁ぎ先の夫、両親、義姉と姪っ子。前半はどこにでもある家族の幸せな日常、後半は戦時下に移り防空頭巾を被り防空壕に逃げ込む日常が丁寧に描かれています。呉は軍港なので空爆も日常茶飯事だったようですね。戦艦大和や武蔵も出て来ます。
この映画の印象的なところは、苦しい戦時下の日常を、人間らしさを失わず、笑いと優しさとペーソス溢れる人間ドラマにしているところ。そして、劇中頻繁に出てくるすずの絵描きシーンも上手い。
昭和20年8月6日、広島に原爆が投下され、何もかも失われた被爆地(故郷)。そこから這い上がり希望に満ちたエンディングに感無量となりました。
主演の のん(能年玲奈) のおっとりして時に力強い声色が、素晴らしい。この映画がターニングポイントになって、また引っ張りだこになるんじゃないですかね(*⁰▿⁰*)大ヒット中の『君の名は。』も本当に素晴らしかったですが、自分は本作に軍配。年齢層が高いのも納得ですが。今後、日本映画史で語り継がれる作品、日本人 皆が見るに値する秀作かと思います。
不特定多数の方から製作資金を集めるクラウドファンディングも使って、素晴らしい映画が誕生しましたね(^^)最後の最後まで席は立たないように。
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