「哀しい」この世界の片隅に あだじぇっとさんの映画レビュー(感想・評価)
哀しい
原作はコミックらしい。未読。
呉の街はずれの山村に嫁いだすずの戦前戦中戦後を描く。
軍港の街ゆえにさんざん空襲にあった場所。
ただ、物的な大変さではない辛さがじわりと伝わって来る。。
でも生きていかなければ。
大きな大きな喪失を経ても、淡々と生き抜く人々。
力強い応援歌も、気合もないけれど、小さいけれど屈託のない笑いと、日々の習慣に転がされるように生きて行く。
なんだかもう哀しくてたまらなくなる。。
生きて行く理由なんか、無い。
でも父や母や姉や妹や夫や.....大事な人がいるから、自分も生きている。。
その凡庸さと温かさに、のんの声がぴったり来る。
音楽もいい。
騒がしくなく、静謐に映像を包む。
とてもとても、しみる映画でした。
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