劇場公開日 2016年11月12日

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「日常に割り込んできた戦争」この世界の片隅に LINDEさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0日常に割り込んできた戦争

2016年11月14日
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原作を忠実に(一部時間の都合上カットされています。原作の言葉不足も補っている部分ありました。)描かれています。

戦争映画でありながら基本はフリやオチのある喜劇なので映画館には何度も笑い声があがりました。
そして徹底したリアリティーで描かれた空襲、原爆のシーン。そして、広島市から逃げてくる人々の描写。空襲でなくなってしまった大切なもの。
楽しく穏やかなシーンから一転して心をさしてくるような事態が起こります。
戦争が起こっているんだ、いや、戦争が日常にねじ込んできたんだと悔しさと悲しさが胸一杯にこみあげてきます。
是非ともいろんな人に見て欲しいです。この作品は時代をこえ語り伝えられていく作品になると確信しています。
きっと何年たってもこの映画のことを思い出し見返すだろうと思います。

パンフレットは見終わったあとに買うことをおすすめします。
がっつりネタバレがかいてありますので...(笑)

のんの演技は役にあっていました。
かつ、呉弁と広島弁の違いを学んだりと努力のかいもあってとても自然でした。
あの声だから市井の人々の話なのだ、生まれた時代が違っていたら私もああだったかもしれないと連想を誘導してくれるものでした。

この素晴らしい作品を見過ごす事の無いように一人でも多くの人に見てもらいたいです。

LINDE