「どうしようもなさの中にある救い」オーバー・フェンス マンデリンさんの映画レビュー(感想・評価)
どうしようもなさの中にある救い
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うまく立ち行かない人生の中で男と女が出会う物語。
まずオダギリジョーと蒼井優の実力に感服。特に蒼井優の困ったような笑顔と垣間見える危うさ、そして伸びやかに踊る姿はなんとも魅力的だった。あとは勝間田さん役の鈴木常吉がいい味を出していた。
人間味のある人々を描きながら心地よいスピードで物語が進んでいく。
最後のホームランと軽快な音と、ボールを追う目線だけを映すカメラワーク、そして振り返った聡のぱっと明るくなる表情。最高にきれいな終わり方だった。山下敦弘監督、憎い演出をするなぁと感心。
心が晴れたような救われたような、爽快感に近い感覚で映画館を出た。
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