みちていくのレビュー・感想・評価
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cry for the moon.満月or新月?
『宇宙を認識しているのは私達だから、宇宙から見たら、私達の悩みはちっぽけ。それって、よくわからないんだけど。やっぱり、私達が宇宙だよね』
『田所、前向け』『先生!前ってどっちですか?』
『新田さんどっちが前?私はこっちだと思う。だから、こっちは右よ』
田中朝子ちゃんのピースマークがキラキラ。『私、学校嫌いだけど、大好き。私の事と今日の事書いてよ。』
『先生は辛くなる事ありますか?大人になっても辛くなる事ありますか?』
『あるわよ。でも、大丈夫よ』と言う女性の保険授業の先生。
そして、
『新月の時にお願いすると叶うよ』と言う“みちる”の姉。
その姉が妹の先生へ『先生、今日満月ダヨ。満月は気持ちが落ち着かない。いっぱい、いっぱいになっている。でも、その内に”みちる“も落ち着くよ』って。姉と妹同じ担任。
『痣、見せて』『でも、消えちゃった。だから、噛んで、でないと、私も一緒に消えちゃう』舞はみちるを噛む。痣を見て舞はみちるに言葉を返す『この痣だってすぐに消えちゃうよ。でも、みちるは消えないでね』
89分が長く感じる
女子高生が色々考えてることが、丁寧にじっくり描かれてんじゃないかな。動きが少ないから長く感じんだけど、そこが逆にいいのかも。
舞台が夏だからみんな薄着なんだけど、そこから生命力が溢れてる感じで「これから旬を迎えんだなあ」って気がした。
冒頭は進路調査票の提出から始まんだけど、ここは《桐島、部活やめるってよ》を思い出したね。高校生が自分を見つめる話は、何やられても《桐島》思い出しそうだけど。
主人公の二人は陸上部のエースと部長なんだけど、この関係は良く解ったなあ。エースと部長は違うんだよね。団体競技なら良かったんだろうけど、個人競技だから、なかなかうまくいかないね。
だから余計に部長の「願いを叶えに来ました」からちょっと感動した。
何者かに成りたくて成れなかったり、望んだものになったのに満たされなかったり、女の子だからいずれ姓が変わることを考えてみたり、大人と自分達は何が違うのか思ってみたり、色んなことが描かれてた。
ぼーっと観ててもまあ楽しいし、暗喩を読み解いてもいいと思うし、好きに観たらいいんじゃないかな。
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