エール!のレビュー・感想・評価
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最初にこっちを見てよかったと思う・・・。
リメイクされた🎦コーダ あいのうたと本作品、どちらか一本を見るとしたらどちらがいいかと聞くと、かなりの確率で🎦コーダ あいのうたをと言われたが、二本見終わった今、圧倒的に本作品の方が良かった。何よりリアリティがあって、聾唖の方の生活のあるあると、もう一つ重要なのはフランスの田舎生活や価値観が極めて丁寧に描かれている。エンディングに向けた感動のストームは見事である。この作品の良さは選曲のセンスかもしれない。たとえ田舎の高校とは言え、ここに赴任してきた音楽教師の拘りは70年代半ばのフレンチポップ、しかもかなりシャンソン寄りのミシェル・サルドゥーである。日本では殆どなじみがないが、フランスではかなりメジャーなシンガー。このシャンソン寄りの楽曲で埋め尽くした現代のフランスの地方の描写が、ダサい、新しい歌が歌いたいという学生たちを飲み込んでいく。発表会はまさに満場の喝采で埋め尽くされる。それは手の振動を通して父に届く。この描写のプロセスがウザい迄の家族主義の障害者家族の苦悩と、ひとり健常者でその家族の期待の星であった娘の自立と家族の理解が本当に愛に満ちた描写で美しく描かれている。そして感動に導いてくれる。心温まる良作である。
エールの意味はyellじゃなくてair(空気)
いやはや、さすが愛の国フランス。中学生なのにエロスがすごい。日本だったら大問題になるのに、フランスだと思うと普通の事として受け入れられるから不思議。
外国✖️障害(本作は聴覚)は初めて。聴覚障害を持つ家族の中で一人の健常者が主人公。これもまた新鮮でよかった。
主人公が目指す夢は、聴覚障害の人には分からない「歌手」。家族にとっては自分たちの世界にはないものなので当然理解出来ない…。
その上、家族にとって「健聴者との通訳」として自分は欠かせない存在。
夢と家族とで揺れる主人公を応援したくなったし、中学生に重荷を背負わせすぎる両親にも腹が立った。
でも、いきなり聴覚障害者の世界に入れられた。すごく聴きたいのに聴こえない。悔しかった。見事。
聞き逃してしまった気持ちを引きずっている中でのラスト。涙なしじゃ見られない。
愛の国に驚きながらも感動は同じ。障害がテーマだけど文化の違いがいい味出して軽快に楽しく観れるので、ぜひ観て欲しい!(過激な表現が多いので注意)
余談ですが、邦題「エール!」がピンと来なかったので、調べてみるとairの方のエールらしい。聾唖者にとっては、歌を「聴く」ではなく「感じる」から来てるのかなと。「空気を読む」の空気もairを使うらしいので、聴衆の空気(反応)を読むから、airでエールになったのかな…。
あったかい気持ちになる
コーダの元になった映画。
フランス語の音の美しさに改めて気づいた。
聾唖の両親、弟。健常者の主人公は自然と家族をその周りの人々の架け橋になる。
すごく当たり前にそれが日常になっていて、そこから夢を見つけて飛び立っていく物語。
ぶっきらぼうでユーモア溢れるお父さんに最後感動。
お父さんなりに娘の夢を応援。
素晴らしい選曲に👍。
ラストの走るシーンが未来につながりますように。
Fraternité (フラテルニーテ)
「コーダ」未鑑賞にて。
先にコッチみちゃった。
フランス行ったことないけど、
フランスぽく、フランスの家族ぽく、フランスの田舎町ぽい
とてもいい映画でした。
こういう映画見ると「障害者」って言葉って
なんて変な言葉なんだろうと思う。
「最強のふたり」でも感じた。
差別とか偏見とか、分かってても
日本(他の国でも)だとやっぱり腫れ物さわるあの感じ。
でも、フランスってあんまり感じないんだよね。
行ったこともないけど。
本当の意味の無差別って「普通」にすることだと思う。
障害者に席を譲ったり、手伝ってあげたり、
傷つきそうな言葉を言わなかったり。
でも、それって健常者とか障害者とか関係なくない?
という感覚、頭で分かってても、なかなか実践できるものではない。
きっと、フランスの「自由・平等・博愛」の精神が
広く国民に根付いているんじゃないかな。
知らんけど。
ちなみにこの「博愛」。Fraternité (フラテルニーテ)って
日本語に最適な言葉はないらしい。
同胞愛とか人類愛とか、特定の誰かじゃなく
全体に対する愛の気持ちみたいな感覚らしい。
鑑賞動機:『CODA』10割
基本的には同じだが、リメイクはオリジナルの良さを殺さずに、さらにいいところ(手話の使い方、盛り上げ方のメリハリ、出ていけない/出ていける状況に説得力を持たせるための改変など)を上乗せしていた、と思えた。ああ、脚色賞納得だわ。彼氏の添え物感は変わらずだけどね。
“オバマ”はかわいい。
これをハリウッド版でリメイクしたのか
リメイクしたくなる気持ちはわかる。
荒削りで勢いがある良作。
両親が聾唖者で弟も。
家族で唯一の健常者のポーラ。
両親のサポートが当たり前の彼女は親の性生活にまで介入する。(結構びっくりする)
酪農を営む家族を手伝いチーズを作って市場で売るのも彼女なしでは立ち行かない。
友達が来てるのに横の部屋で夫婦の営みが始まるとか普通の神経では(特に日本人では人生最大のショックな出来事に含まれると言ってよいほどの出来事)ちょっと耐えがたい。
その彼女の歌の才能を見つける音楽教師。
並行して町の町長だか市長だかの選挙に出ると言い出す父親。
選挙運動も差程してるようには思えず、聾唖者以前にちょっと知能も大丈夫なのだろうか?くらいな振る舞いの底抜けに明るい母親と。
生理が来る年齢って。
少なくとも13歳〜14歳?
いくらなんでも高校生ではないだろうと心配したり、そこらじゅうの男女がすぐくっつくのは田舎で他に娯楽がないからか?とかもう余計なところが気になりつつ見てしまっても
なお の吸引力。
というわけで
リメイク。見てみたくなったわーー!
『コーダ あいのうた』も勿論良い映画だが、映画の出来としてはこのオリジナル版の方が上だと思う。USAとフランスの文化の違いも分かって興味深い。
①アカデミー賞作品賞を取ろうが取るまいが『コーダ あいのうた』は良い映画であることは疑いがない。まあ、アカデミー賞というのは元々ハリウッド映画業界の内輪のお祭りから始まったようなものだから、最初は映画会社が持ち回りで受賞作・受賞者を出していたくらいで、映画業界のタイクーンがいなくなりビックスタジオ制が無くなってから少しは変わってきたようだが、アメリカ映画人の意識、アメリカ映画業界内の動向、アメリカ国内の世論動向等に影響されるところは未だに多々あり。ノミネートされたり受賞するのが妥当な映画もあれば、ノミネートや受賞が?な映画もあるし。なお、今年の助演男優賞は『コーダ あいのうた』のお父さん役の俳優さんが取るだろうと確信してました、はい。②『コーダ あいのうた』は尺が長くなってやや冗長なところがあるし、尺を繋ごうとしたのか演出にぎこちないところがある。一方、『エール!』の方は比較的コンパクトに纏まっている。③後に作られた方が良かったり進歩しているとは限らないところが映画の面白いところ。但し、この2作、狙っているところはやや違うように思う。それはそれぞれの原題を見れば分かるだろう。④『ゴーダ あいのうた』の原題は『CODA』。「Children of Deaf Adults」(聴覚障害の親を持つ健聴児)。つまり、家族の中で唯一健聴覚者であるヒロインのCODAであることの苦労・懊悩により焦点を合わせている。それを強調させるためか、家業を漁師にしているが、魚喰い国民である日本人(最近ではそうでもないか)の一人としては、やや違和感がある。漁師というのは危険な職業であり、日本の死亡率の高い職業の中でも上位に入る。お巡りさんや消防士さんより死亡率が高いのだ。昔から“板子一枚下は地獄”といわれている生業なのだ。CODAの娘が付いているといっても、その様な危険な職業に聴覚障害者が就いているというのが日本人としてはどうも不自然に感じる。漁労も良く許していると思う。アメリカ人は基本魚喰い国民ではないので其処まで気が回らなかったのだろうか?一方、
】La Famille Bélier
生きることを愉しむことの大切さ
この家族から溢れ出す、生きることを日々愉しむこと、人を思いやり、愛することの大切さが
じんわり沁みてきます
登場人物たちがキュート過ぎてタミャラーン
道具建ての一部としてルノーやプジョー、シトロエンのコンパクトカーが市井の象徴?としてなのか、フランス製大衆車がたまらなくキュート(笑)
この作品、障がい者を描くことで社会派を気取ったり、変な気負いや使命感など欠片もなく、観る人の素直な微笑みを引き出してくれる、なかなか素敵な作品でした
アカデミー作品賞受賞したばかりのリメイク版も楽しみになりました
元気になる映画
内容は聾唖者家族の中で一人だけ耳が聞こえる主人公を取り巻く家族をテーマにした物語。1番の見せ場は自分には、無音になる発表会のシーンで耳鳴りの様な低い体内音の様な音が聞こえる所が聾唖者聞こえる世界を一般に解る様に表現した様子が素晴らしい。共感を呼び起こす一つの表現に驚いた。映像もハレーションを起こす様に逆光を巧みに利用して楽しませてくれ、耳が聞こえないことがよりスキンシップを育み一般に健常者として当たり前で忘れてしまった様な感覚を思い出させてくれるようで、笑って泣ける良い映画でした。年取ると涙腺が緩む。本当に大声で怒鳴りたくなる映画でした。
母と娘、子離れと巣立ちの物語
米リメイク版がアカデミー賞にノミネート。
オリジナルは未観賞だったので、Amazon Prime videoにて。
酪農業を営む両親と弟は聴覚障がいを持ち、家族の中で唯一健聴者である女子高校生の主人公が、音楽教師の導きによって歌手を目指す物語。
主人公のポーラを演じたルアンヌ・エメラは、音楽オーディション番組で人気を得てデビューしたフランスでは注目の歌手らしい。歌手デビューとほぼ同時に本作でスクリーンデビューし、この演技でいくつかの賞を受賞している。デビューアルバムもシングルカットも国内チャート1位を記録したとか…。
原作があるのか、モデルがいるのか、オリジナルストーリーなのかは知らないが、彼女あっての映画だ。
韓国映画『野球少女』とはシチュエーションもテーマも違うが、親は子供の進路(将来)が安全・安心であることを願いつつも、子供のポテンシャルを信じて冒険を後押しすることができるか…を問う点において似たものがある。主人公が女の子だから、対角線の先が母親になるのも同じ。
ポーラは歌のことをなかなか家族に言い出せないのだが、普通は子供が何に熱中しているか親には多少は見えるものだ。が、聴覚障がい者の両親に「唄っている」ことは分かりづらい。これがドラマに皮肉な展開を与える。
クライマックスまでは、ポーラの可哀想な面が強い。
健聴者として生まれたばかりに、家族の通訳として世間との対面に立ってきた彼女。
母親は娘が生まれたとき、健聴者であることを知って「育てられない」と嘆いた。
父親は「聾唖者として育てよう」と励ました。
そして今、娘は「両親を見て育った、聾唖者の心を持っている」と伝える。
だが、母親は「それなのに歌を唄うのか」と責めるのだった。
娘の歌の実力が計れないから、芸能界は怖いという親心もあるにはあるが、映画の前半は明らかに子離れできない母親の姿を描いているように見えた。
自分にとっては、いつまでもベビーちゃんなのだ。
合唱クラスの発表会で娘の実力を両親は感じることになるのだが、その背後には、この発表会にかける音楽教師の作戦があった。直接的に教師の行動は見せないが、ボーイフレンドに協力を要請してデュエットを披露することができたのだ。
オーディションを諦めたポーラに、一度でも観客の前で唄うことを経験させたい。親たちに彼女の歌を聴かせたい。自分が見出だした才能に、光を当てたい。そんな思いが教師にはあったのだと思う。
発表会でポーラが唄う姿を両親が見たあとは、胸を打つシーンが連続して大団円を迎える。
エンドロールには、「その後」だと思われるスチールが写し出される。父親が村長になれたと思わせるスチールもあった。
感動の余韻を「ほっこり」させて胸に馴染ませてくれる、良い幕引きだ。
このオリジナルがあったからこそ
コーダを観てから原作である本作をAmazon primeで鑑賞。主人公の家族構成やストーリー展開もほとんど同じ。一番違うのは主人公一家の仕事、コーダは貧しい漁師だがエールは平均以上の酪農家。コーダの一家にとって主人公は居なくては困る存在。漁船に乗って漁をしている時に耳が聞こえないのは非常に危険。彼女がいないと漁が出来ず生活に困る。対してエールの主人公も酪農の仕事を手伝っているが、いなくては困るほどの存在ではない。コーダが一家を貧しい漁師にしたのは、歌を習いたいが家を見捨てられない、という主人公の葛藤をより強く表したかったのだと思う。その点でエールよりも物語に深みが出たと思った。
またコーダではボーイフレンドとの恋愛を、きれいな情景の中で爽やかに描いているがエールではそこまでの恋愛ではない。
総じてコーダの方が内容が深く優れた映画だと思うが、コーダの名場面のほとんどがエールにあったのを観て、やはりこのオリジナルがあったからこそのコーダなのだと思った。
母親目線で娘の旅立ちに涙する
コーダあいのうたを見たことで、エール! を思い出しまた観たくなり当時の感想を振り返ってみる。
家族愛の幸せと家族がいる故の重みと葛藤をひしひしと感じながら、自分の家族についても色々なことを思い出さずにはいられなかった。
才能を見抜いて導いてくれた先生、娘の独り立ち、全て重なって忘れていた記憶がよみがえり
後半の、耳が聞こえない状態で歌を聴く状況を観客に体験させるシーンあたりからこみあげてきて、娘のオーディションシーンの手話で歌う姿を見たら胸がいっぱいに。
久しぶり映画を観て涙がポロポロと止まりませんでした。
いい映画でした。
私もまた次に子どもの旅立ちがあれば精一杯祝おう!
これはリメイクすべき映画ではない。もう一度撮り直す必要がある映画だ。
個人評価:2.5
いったいこれはどーした事か。
すごい演出と編集力。ある意味びっくりした。
コーダを見るならオリジナルの方をと鑑賞。
根底にある設定の素晴らしさを全否定するかの様な薄味でコメディ寄り演出。また編集が無理やり尺を削ったかの様なデタラメなカット。
これはある意味で、コーダをどうしても見たくなった。
これはリメイクすべき映画ではない。もう一度撮り直す必要がある映画だ。
『Coda』のオリジナル
ヒット中の『Coda』のオリジナルという事で鑑賞。ちょっと期待し過ぎたのか、あまり感動出来ませんでした(^_^;)
所々で唄われる歌が、全然知らなくて耳に慣れてないってのが大きかったかも…
フランスでは有名かも知れないけど、やはり知ってる良い曲だったら、もっと良い印象が残ったかもね~
それにしても、さすがフランス映画。下ネタ満載。普通に下ネタぶっ込んでくる(^_^;)
お母さん役の女優も、ボンキュッボンで凄いスタイルでした(^^)b
黒牛オバマ
『CODA』を観てからの鑑賞となりましたが、下ネタは健在、終盤なんてほぼそっくりに作られてたんだとわかった。音楽教師の性格なんてのもほぼ同じだったし、家族のキャラにしてもこちらは兄ではなく弟。ゴムアレルギーという笑えるシーンもあった。
父親が村長選に立候補するというフランス流コメディも雰囲気が良かったし、労働者の苦悩を前面に押し出してないので気軽に楽しめるオリジナル版。その分、主人公ポーラの音楽に対する情熱は半減していたし、恋心も中途半端だった気がした。やっぱり大胆さはアメリカの方が凄いということかな。
そして父親のキャラがリメイク版『コーダ』の方が圧倒的存在感で訴えてくるし、対するこのオリジナル版では選挙運動の熱も途中から冷めてくるところが残念なところか。さらに絶対的な違いは生活臭なのだろう。キレイすぎてもダメなんだろうなぁ・・・と感じました。
【3週間vs2週間】
リメイク版「CODA」を観るにあたって再鑑賞した。
この作品を初めて見た時は気が付かなかったが、リメイク版と比較してみて、フランス版の特徴みたいなものも感じた。
レビュータイトルは下ネタなので、映画を観たら分かります😁
(以下ネタバレ)
最初に驚いたのが、フランスのこの田舎の地域社会が聾唖者を、普通に受け入れている描写だった。
それに、ポーラの父親は村長に立候補して一定の支持を得るほどだ。
実は、初めてこの作品を観た時に、そこに感動していたことを久しぶりに思い出した。
そして、音楽教師トマソンは、リメーク版より、先を照らすような示唆的な発言をする。
練習とは間違えても続けること。
考えすぎないでバカになれ。
意気地なしは、自分自身もそうだったが、穴を掘って閉じこもる。
いちいち、心に刺さることを言う。
もう一つ、フランスならではと思ったのが、デュエットの選曲だ。娼婦の気持ちの揺らぎを比喩として取り上げている。
「CODA」の選曲はアメリカっぽかったし、日本の高校でも「エール!」のようなデュエットの選曲はあり得ない気がするのは僕だけじゃないだろう。
この作品は、聾唖者が健聴者の子供を持ってしまう葛藤に思いを馳せ、そして、誰かが誰かを支え、励まし、そして登場人物のほとんどが成長するのを見守る物語だし、ストーリーを素直に楽しみたい作品だとも思うが、フランス社会の良さやユニークさなども垣間見られて興味深い物語だった。
コーダから流れてきたけど、やはり泣ける
2022年1月公開の「コーダ」を観て、元祖を観てみようと思い5日後にDVDを借りて観ました。
ストーリーはわかっているのに、やはり泣けます。
どっちを先に観たかで、印象は変わると思いますが、もちろんこの作品もいいけど、私はリメイク版の方が好きですね。
この先はちょっとだけネタバレです。
所々で違いがあった。学校の発表会が終わり帰宅したときに、コーダでは父親が少し外で一人になろうとしたが、この作品では娘が先に外に出る。でもそこは、父の苦悩葛藤を表現するCODAがしっくりきます。それは私が娘を持つ父親だからかな。
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