「脳内メルヘン」orange オレンジ U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
脳内メルヘン
2016年、最初の1本。
…2次元を出るべきではなかったように思う。
作者なのか担当者なのか、脳内世界が炸裂しまくってる。
言葉や行動、起こりうる事象、その反応…諸々含めて「マンガじゃないんだから!」と劇中の台詞を引用してしまいそうになる。
こう言ってくれたらいいな
こう言う事言ってあげたいな
こんな事が言えるシチュエーションがいいな
こんな人ならいいな
なんというか、結果ありきの願望で埋め尽くされてるような感覚だ。
2次元ならまだ受け入れられるのだろう。
絵だから。元より別世界で次元さえ違う。
でもそれが3次元にって、温度が生まれ、命を感じるようになったら比較が生まれるのかもしれない。そして人によっては嫉妬も。
「そんな奴、いるわけないだろ」と烙印を押した瞬間から退屈な絵空事と成り果てる。
とにかく、主人公のキャラはどこで培養されたらあんなのが出来上がるのだろうと首を傾げずにはいられない。
誰かの夢がいっぱい詰まった造形だ。
甘いお菓子を食べ続け、途中で吐きそうになる時を思い出したりする。
彼女が気持ち悪いわけじゃない。
彼女を生み出した誰かが、気持ち悪い。
…それが読者の意向に沿ってとかなら、 成熟しない世界を憂うほかない。
そんな世界を生きている役者陣にはプロ根性とか感じてしまう…。
土屋太鳳さん、彼女は表現者として類い稀なる才能を持っているのかもしれないが、やっぱりあの声が嫌いだ。
彼女自身を知らない人からしてみれば、作為を感じずにはいられない。
音声拾うの大変だったんじゃないかなとか思ってしまう…。
そしてもう一つ。
この原作、少女漫画なのだろうとは思うのだが、連載されてんは「月刊アクション」だ。
…青年誌だよな?
というか、主な読者はオッサンだよね…?
……この作品を語る上で一番不可解な点である。
原作のファンだと感動できるのかもね、な作品。