二重生活のレビュー・感想・評価
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誰でも持ってる欲求じゃないかな
大学院生が修論のために尾行する、という冒頭から
正直興味をそそられた。
日常って飽きるじゃないですか。
何か刺激が欲しくなるときだってある。
研究のためとはいえ、尾行は盗撮と同じくらいスリル満点な行為、、
たまたま尾行対象にした既婚男性が、
住んでるアパートの向かいに住んでいるってのが
リアリティに欠けたし、
主人公、そんなに近づいて尾行下手くそか!って思う場面はなんどもあったけど笑
尾行を通して他人の心を覗き見しているような、
他人の人生を疑似体験してるような、
不思議な感覚はこの作品から少し感じ取れた。
なにが二重生活か?
それは自分という人間としての生活と、
尾行対象者の生活の2つを同時進行させている事を表している。
主人公はまだ若い大学院生。
生きる事の意味をもがきながら摑み取ろうとしている
人間臭いところが、すごく共感できた。
女の子だから、尚更。
久しぶりにいい意味で後味が微妙な作品と出会えました。
探偵じゃないのに尾行
何が二重生活か分からなかった
タイトルなし(ネタバレ)
なんか…色々考えさせられる映画だった。
想像していた「二重生活」とは違ったけど内容は好み。
すだくんがすきやから、ふたりには幸せになって欲しかったけど
卓也のことを珠が本当に好きなのかどうか微妙な感じだったし
尾行しなかったら壊れなかったんじゃないかっていうのとも少し違う。
でも嫌われたくないレベルには好きだったんだろうと分かる麦ちゃんの演技すごい。
最後のイラストみつけちゃうところとか切なかった。。
長谷川さんはただただエロかった。。
あんな人いたらお願いしてでも不倫したい(ぇ
そしてやってないのにラブホから出てくるとこ卓也にみられるとか。。
やってないからいいというわけでもないけど
リリーさんもよかった~。
最後指輪をしているのはなんでなんだろう。
あの人への気持ちをもったままやから横断歩道をわたらんのかな?
最後ほほえむ珠が印象的。
皆が心の隙間を埋めたい!!
同じ原作者の「無伴奏」より良かったです。前半はスリラーとしても面白く新感覚の映画だと思いましたが、後半は普通でした。教授が万年筆で描く円がとても綺麗でした。主人公はたびたび眼鏡を押し上げたり鞄を二つ持っており、何か整理できない感じが出ています。同棲相手が主人公を少しも理解しようとしなくて残念だと思いましたが、主人公も心が欠けていたという事なのだと思います。ゴミBBAも自分の正義を振りかざす事でアイデンティティを保っています。なぜ教授の話と修士論文の内容が適当なのか考えてしまいますが、それはミスリードでそれ自体は意味がないし主題ではないという事だと思います。「皆が心の隙間を埋めたい」というのと「皆が秘密を持ってバランスを取りたい」というのはどちらが適切な表現なのか分かりませんが、映画を観まくってあれこれ言う事で自分の欠損を補っている自分の姿を俯瞰で見たという映画でした。
奥深い
菅田将暉くん目当てで鑑賞。
淡々とした日常の中に奥深さを感じた。
教授がなぜ尾行を進めたのか真意は謎だった。
大きな盛り上がりはないがミステリーのような要素もあり、珠の尾行がメインのストーリーかと思いきや教授にも終盤で明らかになる真実があり見ごたえがあった。
人間は見えないものを見たがるけど、それで勘違いなどが生まれる。珠側を見ていて見えないものは見えないままでいいと思った。またどちら側のストーリーから感じたことだが、幸せそうに見えても内心は埋まらない珠、妻が妻ではなかった教授、目に見えているものが全てじゃないことを改めて感じた。
理由のない尾行とは、互いの人生、情熱、意思を知ること
映画「二重生活」(岸善幸監督)から。
「何カ月か前から,街なかで見知らぬ他人の後をつけるのが
習慣になった。後をつけるのが面白いからで、
相手に興味を持ったからではない」の一文で始まるこの作品、
作品全体が、哲学科の大学院生の論文らしい展開だった。
スタートは、リリー・フランキーさん演ずる教授の発する、
「100人にアンケートをとるというのは、
社会学や心理学の研究方法ですね」というアドバイス。
多くの人の意見をまとめるだけでは、哲学科の論文ではない。
この助言になるほどな、と頷きながら、では?と感じたところ、
「理由のない尾行」を提案され、主人公の奇怪な行動が始まる。
作品中、ハラハラドキドキしながらも、この「尾行」を、
彼女がどう論文に纏めるか、気になって仕方がなかった。
ラストで、完成した論文が一部紹介され、こう定義している。
「理由のない尾行とは、他人の場所と立場に身をおくこと、
自分を他人に置き換えること。
すなわち、互いの人生、情熱、意思を知ること。
それは人間が人間にとって、かけがえのない存在となる、
おそらく唯一の道ではないだろうか。哲学専攻 白石珠」
実は、私の興味関心はまだ続く。
この論文を仕上げた彼女の行動の変化が気になっている。
今頃、どんな生活をしているんだろうなぁ。
P.S.論文の題目は「現代日本における実存とは何か」
タイトルなし(ネタバレ)
二重生活のタイトルの文字の出し方、レストランで愛人が出て行った視線の先に奥さんと子供が立っていたところとかホラー映画みたいだなと思ってしまった。
愛人が登場して数分の醸し出す演技が良かった。髪型全然違うから声を聞くまで気づかなかったけれど深夜食堂の女刑事の女優さんだった、ファンだったので観れて嬉しい。
教授が自殺しようとする心理描写はないのに、代行会社の妻役でした設定の説明シーンが多すぎたように思えた。変なとこで謎っぽくして最後に教授の指輪してる手だけ映し出されるし。
あまり哲学的とは思えなかったけれどカメラワークや出演者が全員良くて見応えのある作品でした。
『思う』こと『考える』こと
この映画を観た後、今までもやもやしていたものはもやもやのままであった。
珠は教授の勧めで『意味のない尾行』を始める。
素人尾行にしても石垣との距離が近すぎて、観てるこっちはハラハラしまくり笑
要するに珠は意味のないことをして巻き込まれて、そして周りも巻き込んで、得られたものは何だろうと思った。普通に考えて、卒論。て感じだが。失ったものもある。(卓也)
映画の最後に、『私は永遠に知らない』(?)とあり、珠の成長を感じられないように思える。
尾行をして学んだことはあったが、自分で考えることはなく成長せず。という感じに読み取れた。
私が1番胸に刺さったのは、石垣がホテルで珠に言った言葉。
・珠
私の大切な人はどうしていなくなっていくのかなぁって。
なんで私は取り残されるんだろうなぁって。
〜〜〜〜
・石垣
お前の物語。ありふれてる。少しも面白くない。
1人で苦しんで、すがるものがないから、同情させて・・・
〜〜〜
『この世界に満たされてる人間なんていないんだよ。
人間が何の為に生きてるかって?
そんなことお前に分かる訳ないだろ。
〜〜
お前が自分で考えろ。』
自分に言われてる気がしてならなかった。
この前の珠の言葉、なんで◯◯なんだろう。
この言葉から彼女の人格というかそういうものが読み取れる。珠は受け身で、なんとなく生きてきて、なにか物事に真剣に考えたことがあまりないのではないかなと思う。多分彼女自身は精一杯考えているつもりだが、きっと、『思う』だけで『考えて自分の意思をはっきりさせる』ことはしてないと思う。私もなんで◯◯なんだろう。どうして◯◯なんだろう。と思うけど、自分の意思はどうなのかと考えたことはあまりないというかしないので、石垣の言葉が痛いほど胸に刺さった。
考えたこともない奴が、何の為に生きるかなんて分かるはずもない笑
このシーンの石垣は呆れて無言になるか卒論に書いていいぞだけ言って帰るかかなーと思ってたので、まさかここで笑い出してこうくるか!笑と思った。
何が言いたいかとか要約とか、私は苦手すぎて今までの文も読み手に伝わりにくいだろうなと思いながら打ったけど。笑
というか他にももっと書きたいこととかあったけど。
なんかこう、客観的に見る自分と主観的に見る自分はやはりズレがあり、違うもので、二重になっていると思う。(この映画タイトル通り)
自分の秘密や他人の秘密を握っているからこそ世の中は成り立ってるのではないかと思った。
まとめるのが自分の語彙力では非常に難しいが、この映画は観てよかった。後味は良くはないが、最初に書いた今までのもやもやが【良い意味】でもやもやのままでいてくれたなと。そんな映画だった。
人によっては不愉快かも。でも凄く好きな作品
作品の題材のとおり、まさに哲学的お話。
なので、飽きてしまう人は楽しめないと思う。
いや。エンターテインメント作品ではないから、
楽しむという表現は違うのか・・・w
人間が生きていく上で誰にでも生まれる二重生活。
「尾行」という一歩間違えると犯罪(作中でもほぼ犯罪に見えるがw)的行為を通じて、
自分の存在を埋めていく・・・。
そんな作品です。
んー
映画自体は長い論述
映画自体は論述のプロセスみたいなもの、主張は最後女主人公のナレーションで提示される。
全体的に何を伝えようとしてるかというと、最後の一言二言だろう。二重生活とは、簡単に人は誰でも表裏があるとのことだろう。実に誰も分かるような当たり前すぎること。一方、映画はいつも様々なテーマで同じことを言う。当然な事も。
ここで特に興味深いのはその「論述方法」であり、すなわち映画の題材と全体の物語展開である。
女主人公の白石珠は哲学系の修論を書くため人間観察(=尾行)を行う。彼女は何を論じたいかというと、「現代日本における実存とは何か」。が、映画で起こった全てを見れば、むしろ「人間とはなにか」という問いの回答を求めているような..日本社会とあんまり関係なく、しかも文系って哲学って修論ってこれ本当ありかーとツッコミたくなる。
が、この映画の物語はこれで実に斬新であるー 尾行行為はいつも人にハラハラさせる。観客は主人公と同じ視角で他人の秘密を覗き見するのも同じ。特にカメラはいつも揺れ続けてそのためちょっと気持ち悪くなるけど、臨場感の効果も抜群。しかも窃視するのは映画観客一般であるから、暗い映画館でその効果も倍増!
また映画後半は前半よりかなり優れてる。後半にこの映画の鍵があるとも言えるだろう。後半の糸で前半を考えれば、全ての出来事はこの長い論述の根拠を提供する。
例えば、ゴミをちゃんと出さない人。
長谷川さん演じる編集者の一言で人の書いたものを削ること。浮気すること。
主人公の彼氏が書いた漫画の修正を要求されること(ゲームデザインの設定も面白いー
嘘をついたこと。
誰も表裏あり、現象の裏に本質が隠れる。
哲学研究の白石は尾行を通じその本質を探求し、人間の裏を見ようとする人。もし日常だけに執着すればまた楽だが、重い過去を持つ彼女はそういう自分までを捨て、彼氏と別れ、本質にこだわってる。
最後に感じられるのは、やはり二重生活には、人間は心が満たされる方法を探している。日常生活ぐらいでは満足のは、表の自分。心がまた寂しくなるとまた普段と別のことから求める。誰にでも心に暗いとこがある。ーーが、どう考えるかは重要だと思う。宗教もそうだろう。何かを信じる(神様がいるとか)ことで、心の片隅を照らす。虚しい感情があるからこそ何かに託す。
論文というきっかけもどうかなーと思うし、好都合の所もあり、主張もちゃんと最後で出さないと人に曖昧な気持ちを与えるかも。が、結構論文のような充実な映画ではある。
主人公の視点になって他人の人生を覗き見るというのは妙で新鮮だった。...
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