ブリッジ・オブ・スパイのレビュー・感想・評価
全331件中、201~220件目を表示
うーん、ストーリー展開にひねりがない
スパイを交換するという前情報だけで観に行きました。
結果、その通りの映画でした。
もうひとひねり、何らかの展開が欲しかったですね。
トムハンクス演じる弁護士が何故、最初は難色を示していた敵スパイの弁護に熱を入れだしたのか、被告スパイに感情移入していったのかをうまく描けていないようにも感じました。
駄作ではありませんが、傑作でもないというのが私の感想です。
偉業
凄い内容だった。
実話を元にと言う事だが、ホントにこのままの内容だったのだろうか?
時勢だったとはいえ、この立役者は一般人だ。優れた人物であったのは間違いないだろうが、KGBやCIAと渡り合うなど、生半可な肝の据わり方ではない。
主人公がマイペースに話しを進めていくから、何て事なく話を追ってはいくが、ふとした拍子に未曾有の穴に放り込まれそうな危機感を感じる。
命の危険はないのかもしれないが、後ろ盾や保証のない交渉による危険性って、もっとあってもいいようなもんだが…。
とにかくソレをあまり感じさせない。
「不安が何かの役に立つのか?」と劇中に幾度か主人公は問われたりするが、主人公が不安と感じるレベルは常人のソレとは一線を画してるかのようだ。
超高度な政治的駆け引きのはずなのだが、話しのトーンは、SRカードを交換しようよとやってるくらいのトーンだ。
猜疑的な視線も、汗のしたたりも、生唾を飲む事さえない。
追い込まれてます感を一切出さないから、そうなってるんだろうが…事が成就した時くらいはその反動を表現してもいいようなもんだが…しない。
そして、この主人公が擁護しようとしてるスパイがリアルじみてていい。
叔父さんなのだ。
ベルサーチとか着ないし、ハマキをくゆらしもしないし、女性を口説きもしない。
この人物が…また…いい人そうで、ナイスなキャスティング!
そして、橋の上で、彼は同胞にハグはされなかった。
後日談はテロップとして流れるが、真実は知る由もないだろう。
とにもかくにも、ちょと感じた事がないスリルを味わった作品。
冷戦下の東ドイツの描写とか背景とか、凄く作り込まれてて息をのんだ。
スティーブンにトム!名作の予感しかしない!
ドキュメントの話。最近戦時中の救出劇の話流行ってますねぇ。
先が見えないドキドキ感が良いですねぇ。
50年代の景色や車にファッション世界に引き込まれました。
「不安か?」「役に立つのか?」
いろいろな強い想いを感じる言葉だった。
どんどんスケールが大きくなる
最初はふとした日常からはじまったと思っていたら話はどんどん大きくなってくる。
え?そこまで?!と思うほど。
途中ベルリンの壁が映るシーンがあるが、圧巻です。
このほんの数分にも満たないシーンのためにどれだけの準備をしたんだろうと思うと、スピルバーグの本物の力を見た気がします。
アメリカらしい、いい映画
冷戦下での米ソのギリギリの交渉を描いた映画と言えばケビン・コスナー主演の「13デイズ」という良い映画がありましたが、本作もこれに匹敵する素晴らしい出来でした。
アメリカの信じる大切な価値観:フェアである事、法の下の平等、そうした原則を守ろうとする男が、ソ連憎しで固まるアメリカ社会と戦って、最後は賞賛されるというオースドックスな作りがアメリカ映画の王道を行く感じですね。
飄々としたソ連のスパイがとっても魅力的で、二人の立場を超えた信頼も素敵でした。ベルリンの壁が作られつつあった時代、戦後の荒廃したドイツの描写も印象的でしたね。本当に見応えのあるドラマでした。
ここからは蛇足ですが、スピルバーグは、今のテロの時代こそ、力ではなくて普遍の価値観で戦うべきである事、立場を超えた人としての相互理解の大切さを訴えたかったんだろうと思います。今、イスラム国のスパイがアメリカで逮捕されたら、我々はどうするんだという問いかけのような気がしました。
全編スリリングな展開で面白かったです。 最近は実話を元にした映画か...
全編スリリングな展開で面白かったです。
最近は実話を元にした映画か続編映画が多いですね。
この映画も、続編で実話のピッグズ湾事件やりそうですね。
完璧!アッパレ!男前!
「ブリッジ・オブ・スパイズ」(原題では複数形&本編でも肝になってくる部分なので、あえて複数形で記載)
冷戦時代に本当にあったスパイ交換大作戦を、
監督:スティーブン・スピルバーグ
脚本:コーエン兄弟
主演:トム・ハンクス
ってゆう、ハリウッド最強布陣で映画化。
この題材&このメンツで面白くならない訳がないです。
会話の妙や、編集の巧みさは、まさに職人技。
「くぅ〜っ!」と唸りたくシーンの数々です。
みっちり描くところは、行間たっぷりに描きつつ、
省略するところはスカッとするくらいのジャンプカットをしてくれて、
鑑賞中ずーっと惹きつけられっぱなし。
片や、いくらでもハラハラドキドキなエンターテイメント大作にもできそうなのに、
大味な演出はなく、あくまでシンプルに淡々と描いていく男前さ!
導入部分のあれやこれやが、終盤でどどーっと効いてきて、もうお腹いっぱいってくらいアッパレな出来です。
どこまでが脚本力なのか、どこからが監督力なのかわかりませんが、
コーエン兄弟×スピルバーグってタッグが、想像以上の化学反応を起こしてます。
いまとなっては、観に行こうか酒飲もうか迷った自分が恥ずかしい!
米国アカデミー賞では、作品賞、助演男優賞(マーク・ライランス)、脚本賞(マット・チャーマン、ジョエル&イーサン・コーエン)、美術賞、録音賞、作曲賞でノミネート中。
この冬観るべき一作です。
レベル高くて、邦画が霞むね。
コーエン兄弟が脚本に参加しているという点と、友人が良かったと言っていたの見てみることにしました。
結果、とても良かったです。
音楽でやたら盛り上げないし、
台詞が粋だし、
泣かせ演出ないし、
それでいて絵でいろんなことがわかるように作られているし、
サスペンス感もあるし、
満足しました。
スピルバーグ、面白いんですね。そういやリンカーンもスピルバーグでしたね。社会派のは見たい類ですね。
こんな上質なの見てしまうと、似た系統の邦画がとんでもなくかすむやないですか。
やはり、映画はハリウッドが最先端なんだなーて思いました。
ソ連のスパイの人と、トムハンクスが信頼を持ち合う直接的な描写はないんです。
でも、少ない台詞と表情と小道具(始め断った絵具を差し入れた)とかで読み取れます。それもわざとらしくない。画面の端っこでチラリみたいな所がね、いいなーと。
あとは、「不安は?」「役に立つのか?」のやり取りが、いいなと思いました。その短い台詞で人柄の奥行きが感じられた気がしました。
ドノヴァンも、10人の被害者がいようと保険は1つの契約なのだから一件ですよ、とか、そうゆう話術が面白かったです。あなたの国の名前は長いからソ連でええでしょとか、ね。
冷戦時代、それもキューバ危機の前っぽかったですが、法治国家で民主主義を採用するアメリカでさえ、敵は死刑でオッケー!と判事さえも疑い無く思う時代だったのですね。
その時代にあって、捜査令状のない捜査は無効と言えるリテラシーの持ち主は、今から見ればしごくまっとうですが、大変嫌われたようです。命さえも狙われるのですね。
物語としての面白さと、歴史の一側面と、その中に生きた個人の考え、生き方、個性が、味わえる良い作品だと思いました。
スパイ容疑で逮捕した男は簡単に口を割らない祖国に忠誠を誓う鋼の精神...
スパイ容疑で逮捕した男は簡単に口を割らない祖国に忠誠を誓う鋼の精神を持つ兵士、
このスパイの描き方が上手くトム ハンクス演じる弁護士との間に信頼を高めていく過程が面白い。祖国に帰れても命の保証がないスパイを思いやる弁護士の眼差しと観客が同じ想いにさしてくれる演出が見事。
前半にアラン アルダが登場した場面は唸った。
高級映画
車窓からの景色インパクトあり。実話の話でスピルバーグが撮らなければならない映画だと発言からわかる通り歴史の狭間の中で人々に知られるべき物語だった。
監督が監督なので演出も良いし飽きない
高級な極上スパイ映画という感じ。
すこし物足りない
スピルバーグ、コーエン兄弟、トム・ハンクスという豪華な顔ぶれ。その割にはちょっと物足りなかったという印象だ。
特に前半、ストーリーが語られる部分。
なにか饒舌で、それでいて、グッとくるものがなかった。
ことし最初の映画で期待していたのだが、眠気に襲われてしまった。囚われの身になったのは3人いるわけだが、その説明が長い。
その部分で冷戦の時のアメリカ、ソ連、東ドイツの空気を出そうとしているのはわかるが、3つもあるとその説明がくどくなった。
さすがに、3人が解放されるシーンになるとドラマのクライマックス的で、重厚な演出だったが・・・。
それよりも解放されて、家に帰ってきたところのほうが、グッとくるものがあった。トム・ハンクスの家族を大事にしているリベラルさがよく出ていたように思う。
エンタメではない
近年はエンタメ作品ではないものがアカデミーを獲ることが多い気がするので有力かも。
戦場や戦時中の描写をさせたらスピルバーグの横に出るものはいないんじゃないかな。
トムハンクスは大好きな俳優の一人ですが太りましたね。役作りなのかな?ただ立ち尽くして、その姿だけで演技ができる、数少ない俳優ではないかな?
物語の終盤、列車の車窓から見える、市民の平和な日常の景色の中に、フェンスを乗り越えて追っかけっこをする子供達の姿とトムハンクスの表情が印象的でした。
今の混沌の世界にも現れて欲しいスパイ
交渉術に長けているのは、相手に訴えることですがコレがなかなか難しい。先ず不可能だと誰もが完全に思う厄介な問題に交渉者が取り組むから。良い交渉者は何故か自分のペースで進めて行く。多分その人なりのビジョンがあるからに違いない。スパイに死刑が声高に叫ばれるアンチ共産主義のアメリカで、大衆とは何か違う素晴らしい価値観を持っていた一人のアメリカ人。今回の主人公ドノヴァンがそれである。
実話がベースの話は日本人で言うと、同じタイミングで上映されている「杉原千畝」の映画と同様である。描かれるのはとにかく様々な要素が絡み合い混沌としていた世界。でも交渉者は常識を覆し、当時の誰もが理解出来ない行動に出た。スパイ紛いの活躍した日本人外交官とスパイ顔負けの活躍したスーパーマンのような保険マンを描く違いはありますが…。
私のお勧めシーンは、誰もが感動するであろうクライマックスの橋のシーン。これはネタバレになるので、是非映画を見て欲しい!
国境を超えた橋の向こうには…
一月も半ば過ぎたけど、新年最初の劇場鑑賞は、監督スピルバーグ×脚本コーエン兄弟×主演トム・ハンクスというお年玉級の豪華コラボ作。
冷戦時代、互いの国に捕らえられたソ連スパイと米パイロットの交換交渉に挑んだ弁護士の実話。
「世界仰天ニュース」か「アンビリバボー」か、歴史に埋もれた逸話。
前半は控え目ながらもソ連スパイ、アベルの逮捕とドノヴァンが弁護を引き受ける過程を丹念に、重大な任を背負いドノヴァンが東ベルリンに赴く後半はスリリングに、米軍機撃墜のスペクタクル、最後は和平への祈りを込めて後味良く、充実の社会派エンタメに仕上げたスピルバーグ演出は文句の付けようが無い。
一見固そうな題材を、巧みな展開と際立つ人物描写とちょいちょいのユーモアで表した脚本は、コーエン兄弟だからこそ。
142分飽きさせない…と言うより、つまらない訳がない。
言うまでもなく、トム・ハンクスは巧い。
ごく普通の弁護士が重大任務に挑む苦悩と信念を、人間味豊かに魅せる。
トム以上に大金星は、マーク・ライランスだろう。
しょぼくれた風貌はとてもスパイには見えないが(と言うかあんなカッコいい某スパイ居やしないけど)、哀愁漂う佇まいは画になる。
彼が自身の体験を踏まえドノヴァンに贈る言葉“不屈の男”には胸打たれる。
非の打ち所が無い名演。
(でもオスカーはスタローンは応援している、ゴメン…)
米ソ冷戦、資本主義対共産主義…と言われてもあまりピンと来ないのが本音。
結局は国と国の都合の争いで、民間人はその巻き添えを食う。
強引に敵国スパイの弁護を引き受けさせられ、世間から批判の眼差し。
東ベルリンへの赴きは命の安全も国の保証もナシ。
何故こんな危ない橋を渡る?
敵国だろうとスパイだろうと法の前では一人の人間。公正な裁判を受ける権利がある。
事務処理的に有罪を決めようとする国への訴え。
米パイロットと交換という当初の目的に、突然米留学生逮捕の報せ。
米パイロットだけに固執し留学生は切り捨てようとする国に、二人の救出を実現させようと奔走する正義。
クライマックス、アベルはドノヴァンにある贈り物をする。
アベルの目にははっきりと映っていたのだ。
国境という橋を超えた、“不屈の男”の姿が。
新年一発目から良作!
と言うか今年は1月2月だけでも、スピルバーグ「ブリッジ・オブ・スパイ」、ギレルモ・デル・トロ「クリムゾン・ピーク」、ロン・ハワード「白鯨との闘い」、ロバート・ゼメキス「ザ・ウォーク」、リドリー・スコット「オデッセイ」、タランティーノ「ヘイトフル・エイト」などなどなど名匠たちの豊作ラッシュ!
全331件中、201~220件目を表示