「時代を超えて」ブリッジ・オブ・スパイ ちゅうみぃさんの映画レビュー(感想・評価)
時代を超えて
東西冷戦下における米ソのスパイ交換にこうした史実があったことに感銘を受け、四面楚歌の状況でも正義を貫き通した主人公の強靭な精神力、また人間としてそれを受け止め、返したアベルとの友情に胸が熱くなりました。
良き家庭人で人権派弁護士トム・ハンクスの熱演とソ連のスパイ役 マーク・ライランスの抑制が効いた演技の対照の妙!
ベルリンの壁の構築・権力側の無力さ・ショスタコーヴィッチ・塀を乗り越える場面の対比など目が離せません。
そして捕虜交換の地、グリーニッカー橋で交わされる 2人の短い言葉には、苦しくなるほどの重みがありました。
冒頭での自画像を描くシーンが甦り その真意に胸を掴まれ、ラスト、時代に翻弄されたスパイのその後に涙が溢れました。
ちなみに、最後の方の もう一枚の肖像画は、最初のものとはまったく違ったタッチで、一瞬 ディズニー作品のようにも見えたのですが、アメリカンナイズドされちゃったのでしょうか・・・
スパイを演じたマーク・ライランスさん、渋いおじいちゃんスパイに参りました。
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