「「HOW TO 映画」の傑作!」ちはやふる 上の句 showさんの映画レビュー(感想・評価)
「HOW TO 映画」の傑作!
高校生の競技かるたを題材にした人気少女漫画を、ヒューマントラストシネマズ渋谷で鑑賞。
客層は、10代20代前半のカップルや小中学生と母親などの親子、女性グループなど、原作ファンも多かったように感じます。
そんななか、自分は原作を一切読んだことがなく、なんか話題だし、評判もいいし、広瀬すずが出てるし…、ってゆー100%興味本位。
しかも、駄作を量産しているイメージ(偏見)がある少女漫画が原作ということで、ちょっとナナメから観る鑑賞姿勢からのスタートでした。
が…
上映早々、実はドストライクな映画じゃん!ということが発覚!!
もともと、周防正行監督(「しこふんじゃった」「shall we ダンス?」etc)などのいわゆる「HOW TO 映画」が無条件に大好き(自身も学生時代に長編脚本を書いたほど)で、
本作はまさにその系譜を受け継ぐ作品となっていました。
競技かるたという独特な世界を、業界シロウトにもとても分かりやすく、情熱的で感情的に描いていて、それだけでもゲキ上がり!
120分血圧が上がりっぱなしでした。
「HOW TO 映画」では、主人公以外の登場人物の描きこみ不足っといった難点がよくありがちなのですが、
本作は、むしろ脇役のかるた部員(つくえくん)に号泣モノの展開を用意している周到さで、こちらも評価ゲキ上がり!
しかも、登場人物の「持たざる者の苦悩」を描いている事にも、さらに評価ゲキ上がり!
才能がないと自覚していながら必死で奮闘する姿は、同じような経験をした人には涙なしに見られないハズです。
とまあ、いろいろ大好き要素いっぱいの本作ですが、
結局のところ何が一番良かったかというと、もちろん「広瀬すず」に決まってます。
ついつい見入ってしまう吸引力!
「スターウォーズ フォースの覚醒」のデイジー・リドリーに匹敵するくらいの魅せる力を持った女優さんで、今後の活躍が本当に楽しみです。
日本の商業映画もかなり上質になってます!
三谷幸喜さんや堤幸彦さんの居場所がなくなる日も遠くないように感じます。