孤独の暗殺者 スナイパーのレビュー・感想・評価
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普通の人が犯罪に巻き込まれる構図
射撃のメダリストがスナイパーとして犯罪組織に取り込まれ堕ちてゆく物語。
あらかじめ始まりがオチ(結末)となっているので話自体はそう引き込まれるものでもないが
フランス作品だけにシリアスな場面が淡々と進んでゆく。場面が映える音楽や派手な場面もほぼ皆無。
トーンが一定で、それだけに寒々とした雰囲気が続いてゆく。
まるで長編ドキュメント作品を見てるみたい。だが、ラストシーンは予想とは違い微かな希望が残る、監督の意図はここにあるのか。
悪銭身に付かず、勧善懲悪。
家族ある身なら犯罪に関わって危険にさらしてはいけない。
当たり前だが悪の道はここそこにある。
閉塞感が強く、酷く息苦しい作品。
突出した射撃技術を持つにも拘らず。
押しの弱い性格も相まって不遇の生活を送るヴァンサン。
予期せぬ事態が重なり八方塞となった彼の元に一人の男が訪れて或る依頼をする。
その依頼を受け入れた時からヴァンサンの人生が狂っていく。
ヴァンサンを中心に描かれる世界。
全編通して薄暗く、閉塞感が強く、酷く息苦しい。
彼の元に舞い込む厄介事は非常に理不尽で静かな怒りが満ちていく。
溜めに溜められた怒りが一つの形で帰着した時。
…起きている事態とは裏腹に一種の爽快感が。
しかし爽快感は長くは続く、踏み入れた闇に呑まれ堕ちていく姿に再び息苦しさを感じる。
思い返せば、終始息苦しさを感じる作品でした。
閉塞感が強く、酷く息苦しい本作。
薄暗く閉塞感が強い世界観は、映画「フォックスキャッチャー」を。
或る場面では映画「アメリカン・スナイパー」を彷彿。
決して派手ではないですが深く重く楽しめる作品だと思います。
オススメです。
堕ちて行く
説明や台詞は少ないが普通の人が堕ちて行く様がビシビシ伝わってきて、現実的ではないけれど、現実に身近なところでも起きる様な気分にされる。その後彼らがどうなるかを観せない終わりかたも重さが残り幅が拡がって良い。
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