「前編の興奮はどこに。」64 ロクヨン 後編 ちゃーるすとんさんの映画レビュー(感想・評価)
前編の興奮はどこに。
クリックして本文を読む
佐藤浩市にとある映画雑誌で前後編同時に見てくれと言われたので、同時に鑑賞した。
昭和64年1週間に起きた誘拐殺人事件を軸として広報官である佐藤浩市と記者たちとの戦いを描く。
印象として、前編に記者たちとの闘い、後編は事件との闘いを描いてはいるが、前編で得た興奮が後編に続くことはなかった。
事件の盛り上がりと、記者たちとのきずなの完成、外部記者との隔たりと、うまい具合に前後編をバランスしていた。
全体を通して、複線の回収が甘いと感じた。自分がバカだからかもしれないがそこはご了承。結局、何を伝えたい映画なのかよくわからなかった部分が多い。
また、全く感動する話ではない。ラストの佐藤浩市の犯人を欲のまま捕まえるシーンはよかったが、被害者とのやり取りなどでも泣けるものはなかった。
ラストのほうで東京の記者たちが瑛太へ圧力をかけるシーンがあったが、なんだかとても薄く、インパクトに欠けた。
佐藤浩市の娘は帰ってくるのであろう。最後の電話のシーンが物語っているが、ああいう表現は嫌い。
わざと2人を合わせて感動シーンにしたくなかったからとは思うが。
模倣事件の、広報官と瑛太たちのやり取りも、よくわからないまま終結し、幸田メモについても明かされないし、複線を残したまま終わってもやもやする映画。
今回の監督は感染列島の監督だが、その前にはピンク映画を多数とっており、このような作品に合っていなかったのでは?とも思う。
前編は☆3つ。後編は☆2つでトータル☆2.5。
コメントする