「大変悲しみました」ヒメアノ~ル 松島さんの映画レビュー(感想・評価)
大変悲しみました
森田剛はジャニーズなのだ。森田剛はV6なのだ、カミセンなのだ。カミングセンチュリーなのだ。GOタリモなのだ。しかし、見終わるまで忘れていた。永らく親しんでいる森田剛はそこには居なく、森田正一氏が居る映画だった。ドラマ『ランチの女王』くらいのチンピラ森田剛などと思っていたらショックで心肺停止になるところだった。危なかった。
原作は未読にて映画を観た。原作がーキャラがーストーリーがーとか思いたくなかったので未読で観た。
「ハスミンはサイコパス!」みたいなノリで「森田剛がサイコパス役!」とか簡単に言えないキャラ。
フィクションだけどあまりの森田のナチュラルな「異常さ」が怖く、そしてとにかく悲しかった。
映画は全体を通して凝った作りになっていると思う。R15ギリギリ全部ぶち込みました感。
「いじめくらいでここまでなるわけない」と思っている連中には絶対森田を理解できないし、そうじゃなくても理解できない。
共感すれば自分がおかしくなりそうだし、かと言って彼の悲惨な青春を突っぱねる事もできない。
そして最終的に一番見合う感情は「悲しい」だった。
演者の皆さん、素晴らしく悲しい映画をありがとうございました。
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