「あの人を思い出すあの曲、、、、。」ラ・ラ・ランド ポップコーン男さんの映画レビュー(感想・評価)
あの人を思い出すあの曲、、、、。
本当に音楽ってのはとんでもない力を持っているんだなと感じた。
冒頭のシーンでのフラッシュモブの様な演出と目くるめくカメラワーク。
そうこの作品は非常にワンカットが長いシーンが多い。本当にそれがすごくて、そして構成やカメラワークが考えられていてとても面白い。
もちろん出ているキャストの歌唱力もしっかりとしたものだから満足感が非常に高かった。
とはいえ、いわゆるミュージカルの様な突然歌いだしたり、踊りだしたりといったシーンはさほど多くない。そういうミュージカル、ミュージカルした物を見たい人には少し物足りない内容なのかもしれない。
しかし、ライアン・ゴズリングとエマ・ストーンの2人に目が離せない。どちらも夢を追う2人、特殊な夢を追っているわけでもなく感情移入できる設定だけに恋の行方も非常に気になるw
そして作品の中でも色々な色が非常に綺麗に鮮やかに配置されている。それは衣装であったり、花や車であったり色々だが見ていてそれだけで楽しめる。
エマ・ストーンは非常にキュートでいて表情豊かでなによりもべっぴんだったw衣装も次々とデザインや色が変わっていて見ていて飽きない。
ライアン・ゴズリングのピアノの演奏も素晴らしい物だった、監督の前作『セッション』でもジャズを主に扱っていたが、今作でもそのジャズ愛はかわらず。
特にジャズに詳しくはないが、説明を聞きながら今以上にジャズが好きになったw
劇中で奏でられる曲もどれも良くて本当にポップな曲やムーディーな曲等どれもこれも印象深かった。
ミュージカルはあんまり好きでは無かったが、『レ・ミゼラブル』や今作を見て食わず嫌いだったな、と思ったw
やはり映画でしか作れない一体感や計算しつくされた表現は見ていてまさにエンターテイメントそのものだし、素直に感動に結びついた。
予告編を見た時に雰囲気の良さとタイトルのバカっぽさのギャップに度肝を抜かれたw
だって『ラ・ラ・ランド』だもんw
田舎の遊園地でももっとまともな名前つけるぞってw
でも調べてみると『ラ・ラ・ランド』の意味は
1カリフォルニア州ロサンゼルス
2現実離れした世界、おとぎの国
3現実から遊離した精神状態
と意味があるらしい。
舞台はロサンゼルスだったかは忘れたけど、確かにおとぎの国に迷いこんじゃったわw良い意味で。
同じ様な内容の映画は死ぬほどあると思うけど、こんなにも音楽の楽しさ、悲しさ、そしてあの人を思い出す事はどんな映画でもないのかもしれない。
それゆえにラストの悲しさや何とも言えないモヤモヤは、今は結婚もしてかわいい子供もいる自分にはたまらなく心にかかってしまった。
人生にもしもがあったのなら、そう感じさせる作品だった。