「多人種文化と島国文化の違いを感じた」ラ・ラ・ランド himawariさんの映画レビュー(感想・評価)
多人種文化と島国文化の違いを感じた
公開前から待ち遠しかった作品!!
本日のアカデミー賞授賞式はハプニングあったようでビックリでした笑笑
映画レビューというか、ちょうどアカデミー賞当日ということもあって、自国の作り手と世界の作り手の差を実感した日の記録です。授賞式が大々的に行われるのもそうですが、互いの作品や芝居を尊敬しあっているのも分かりますし、リスペクトがあるからこそ次々と良い作品が生まれて行くんだと改めて感じました。
と、前置きが長くなりましたが…
日本での公開は時差があり、アカデミー賞のノミネートが発表された頃からやっとプロモーションが始まって…だから、ノミネートされてるって理由で見る人も多いんだろうなと。笑
公開されてみて、予感は的中でした。客席の何とも乗りきれない雰囲気。好き嫌い割れるだろうなと思ってましたが、レビュー見ても明らか。
普段からミュージカル文化(そもそもこう言われるのもなんか残念だけど)がない国。
ミュージカル作品(映画・舞台含め)が好きな身としては、オープニング終わりでフー!ってなる。拍手したいです。
あの歌の中に、映画全編の主題が込められていると思います。
あと、パーティとかも舞台寄りの作りでおもしろい。
オマージュ作品探しも楽しいですね〜
オープニングや、ジャズクラブでのシーンを見れば一目瞭然ですが、ワクワクや楽しい気分を歌ったり踊ったり、リズムに乗ることで共有したりすることってつくづく少ない国ですよね、日本。笑
ミュージカルっぽくない、に関してはそもそもの概念が謎。歌って踊って華やかならミュージカルなの?
だって急に歌い上げたら、それはそれで引くわけでしょ??全て芝居の延長上にあるわけだし、ラストのAuditionとかはまさにそれで、日本の役者絶対出来ねえええってなった。lovely nightとかもしかり。笑
日本が、ミュージカル俳優・舞台俳優・映像俳優・2.5俳優とかで分かれてる時点で、残念さ全開です…
《ストーリーがつまらない》
に関しては、個人的には理解出来ないかなぁ…
日本版のポスターってキスシーンがデーン!ってなってますが、日本の少女漫画のようなラブストーリーでもないし、夢を追ってた若者の一時期の恋の出会いと別れ、みたいなものが主軸ではないと思います。
セリフが無くて曲だけ・踊りだけの場面もありますが、2人の距離感が縮まって1本道になるような空気は受け取れるし、想像に委ねられてる感じが好きです。
互いに夢に共感しあって、でもそれが原因で結果すれ違いもあって。
最近、受け取る側の怠惰さも目立つ…けど、この国の作り手も作る過程に価値を見出せてないですもんね。
映画も漫画の実写化だったりアニメ映画ばかりだったり。時間もかけないですしね。1ヶ月とか公開1年切ってからの撮影とか。
役者の道も、アメリカのようには開けてませんしね。
ミアの1人芝居のような小さな所の作品に出向いている、キャスティングプロデューサーとかもあまり聞きませんし…
話は戻りますが
『売れる、売れない』
『やりたい、できない』
は全く別の次元の問題と化していく。
音楽家や役者という特殊な職業だから親近感ないのかもしれないけど、どんな職にもこういう問題って形を変えて付いて回ってると思う。
お金を貯めるために、本意ではないが仕事をして影響力ある人物になる。
…先日のTBSドラマ『カルテット』の一流、二流の話にも繋がるような、、
ラストシーンの偶然も、冒頭からの偶然の出会いを思い出させるし、その直後からの一連も何とも言い難い切なさと、清々しさと…
あまり書くとかなりのネタバレになってしまうのでこの辺で。