劇場公開日 2016年6月3日

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「王道の這い上がり物。先の予想はできるが、何故かやはり感動してしまう」サウスポー 勝手な評論家さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0王道の這い上がり物。先の予想はできるが、何故かやはり感動してしまう

2016年6月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

興奮

ボクシング世界4タイトル保持者のチャンピオンが、自ら引き起こした事件が下で、チャンピオンシップおろか、妻と子供も含めて全てを失ったどん底から這い上がってくる姿を描く。

ボクシング映画って、なんでこう言う這い上がり物が多いんでしょうね。そしてそれって多くの場合、得意の絶頂から失意のどん底に一気に落ち込んでから、数少ない理解者を得てカムバックすると言うパターンな訳ですが、この作品もその例に漏れません。

そういう訳なので、正直、ストーリーを予測するのは簡単で、実際、その予想通りに物語は進んでいくんですが、それでも、何か感動しちゃいますね。何でなんですかね?

主演のジェイク・ギレンホールは、主人公ビリー・ホープを演じるため、6ヶ月にも渡ってボクシングのトレーニングを受けたそうです。画面には、見事にその鍛えあげられた肉体が映しだされていましたね。

それと、レイチェル・マクアダムスはカワイイんですが、それはそれで良いとして、この作品で素晴らしいのは、他の助演陣ですね。その中でも何と言っても、フォレスト・ウィテカーは良いですね。厳しい伝説のトレーナーに十分になりきっていました。彼が、プロをトレーニングしない理由を知りたい気もしましたが、それは明らかにならないんですね。残念。

そして子役のオオーナ・ローレンス。彼女も素晴らしいです。彼女の演じたレイラが、モーリーン亡き後のビリーの心の糧な訳ですが、なんか亡くなったモーリーンみたいになって、「もう、パパは何にも出来ないんだからぁ!」とか言って、ビリーをビシビシと厳しくしごいて行く姿が目に浮かびました(笑)。父と娘と言う構図だと、有りがちですよね。

この作品は、ヒップホップ・ミュージシャンのエミネムの半生をモチーフに作られているそうなんですが、エミネムって、ボクシングしないですよね?どの辺りが、エミネムの半生なんでしょう?正直それはわかりませんでしたが、それを抜きにして十分、感動的で、素晴らしい作品になっていると思います。

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勝手な評論家