劇場公開日 2015年6月5日

  • 予告編を見る

「魔法のミシンと入れ替わり靴~!」靴職人と魔法のミシン 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0魔法のミシンと入れ替わり靴~!

2019年9月3日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

楽しい

単純

代々続く靴修理店を営む、冴えない日々を送るマックス。
ある日いつものミシンが壊れ、地下室にあった旧式ミシンを使い、靴を試し履きした所…、
何と! 自分の姿が靴の持ち主の姿に!

そのミシンで縫った靴を履くと他人になれるという、魔法かドラえもんの道具か。
冴えない人生を送る主人公が他人になる事で自分の人生を見つめ直すというヒューマン・ファンタジー…ではあるが、
結構トラブル・コメディ色が濃い。
まあ、主演はアダム・サンドラーだし。

いい事もする。
老いた母の為にサプライズをしたり、終盤町のある問題を解決しようと奔走したり。
でも、それらで帳消しにはならないくらい、悪い事も。
羽目を外したくなる気持ちも分からんではないけど、やってる事は犯罪スレスレ。と言うか、本当に犯罪まで犯し…。
トラブルや犯罪に巻き込まれる展開はなかなかハラハラさせ、一応教訓めいた事は描かれているが、最後は全てめでたしめでたしってのがちと…。
『ドラえもん』ならちゃんとしっぺ返しあるのに…。

サンドラーのいつものオーバー演技やナンセンス笑いは控え目。
そこら辺、本作の後に『スポットライト』でオスカー作品賞に輝くトム・マッカーシーの演出が中和。
笑いとしみじみと。

隣で理髪店を営むスティーヴ・ブシェミ演じる友人。
“身内”のように主人公を気にかかる彼は実は…と、驚きの展開ではあるが、読めちゃった…。

ユニークな作品。
でも、潔癖症の人には他人の靴を履くなんてご遠慮だし、日本人では成り立たない。だって、外以外靴は履かないし…。

近大