劇場公開日 2016年3月5日

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「思いを込めて、歌いたい」桜ノ雨 alanozoさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5思いを込めて、歌いたい

2016年3月20日
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鑑賞方法:映画館

単純

「くちびるに歌を」や「心が叫びたがってるんだ」などとテーマが似た、片田舎(沼津市の内浦地区)を舞台にした素朴な作品。
地域の合唱コンクールに突き進んでやり遂げて卒業―と、生活描写が殆んどなく、単純過ぎるストーリーが盛り上がりに欠けて残念。
原作をある程度無視したのは、ボカロオタクではない一般層からは好感に思うが、同じ監督の「リュウグウノツカイ」で見せた喧嘩や熱い愛など“ほぼ成人”な高校生ならではの衝動的な場面が欲しかった。
しかしながら、合唱部員(大半は製作元の声優・タレント科の学生)が地味な学生服を着崩れなく着ている様は、メジャー製作の学園ものと違い本当の高校生っぽく見えて良かった。突出して浅香航大の顔は大人だったけど。
パンフレットに主題歌CDが付録されているものの、マスタリングが雑でイントロからひび割れていたり、封切館以外のファーストラン(2週)終了後に有料動画配信を開始して上映館のカニバリズムを招いたり、自社製作なのに産学連携と謳ったAM学院のPRを打ったり(悪くはないが、実験的な作品であれば廉価で提供してもらいたい)と、宣伝機能が拙いと感じたところ。

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新橋テツロー