「好意的に見ましたが」機動戦士ガンダム THE ORIGIN II 哀しみのアルテイシア うそつきかもめさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0好意的に見ましたが

2024年11月25日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

今回、メカの登場は少なめ。
モビルワーカーによる戦闘シーンがありますが、どうにも、安彦メカとCGの相性が良くないようです。迫力不足を感じました。

その分、人間ドラマを重厚に描いてありますが、キャスバル少年(エドワウ・マス)を池田秀一さんが当てているのが違和感ありまくりです。

思い切って、新しいキャストで制作することも当然、検討したのでしょう。前作では、「自分からオーディションを望んでシャア役を引き受けた。」とのコメントが有りましたから。

また、設定上、瓜二つのシャア・アズナブルの声は関俊彦さんが、ミライ・ヤシマは藤村歩さんが当てていますが、特に違和感を感じなかったのですから、CASTは全取っ替えした方が良かったのではないかと感じました。

さらに幼いアムロを古谷徹さんが当てていますが、これもせっかくのチャンスを逃したようなものに思えます。

前作では幼いキャスバル役を田中真弓さんが担当し、イメージの刷新と、彼女自身のキャリアもあって好意的に受け止めましたが、同じことがアムロでもできたはず。

ストーリーは大きな改変もなく、「オリジン」の世界が映像で見られる程度の感想です。ちょっと酷な評価でしょうか。

このままストーリが進行すれば、いずれカイ・シデンが登場しますが、古川登志夫さんが続投するのか、悩ましい判断を強いられることになるのでしょう。

音楽にも不満が残る出来栄えでした。

クラブシンガーのクラウレ・ハモンの歌唱シーンはカットして良かったはず。その分、ストーリーはもっと先へ。せめて、シャアと、キャスバルが入れ替わるところまでは進んで欲しかった。

声優のイメージで過去を大切に引き継ぐのであれば、渡辺岳夫さんのオリジナルスコアをもっと採用しても良かったはず。

ラストの主題歌も、まったく食指をそそりませんでした。

つまり、中途半端に新しいものと古いものを混在するのではなく、バッサリと全部新しくするか、出来るだけ古いものを残すか、そのジャッジがとても納得できませんでした。

うそつきかもめ