劇場公開日 2015年11月27日

  • 予告編を見る

「アイデンティティと家族」黄金のアデーレ 名画の帰還 みみずさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0アイデンティティと家族

2016年7月9日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

幸せ

泣ける

ナチスによって不当に強奪された絵画を、
国家を相手に闘って奪回する痛快な話かと思った。
確かにその側面はあって、国家の利益のためには、
個人の権利を蔑ろにするオーストリアには憤りを禁じ得ない。
そして、首尾良く絵を取り戻し、
オーストリアの小役人に言い放ったヒロインの言葉に、
胸がすっと晴れた。
だが、それよりもそこに到るまでの、
ナチスによる迫害を受けたヒロインと
最初は金のために仕事を引き受けた弁護士、
それぞれのアイデンティティについての葛藤と、
家族に対する、そして家族からの想いが心に染みる。
映画館で観たかった

みみず