Mr.ホームズ 名探偵最後の事件のレビュー・感想・評価
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現実のホームズ
の物語。
華々しいミステリー作品ではありません。
静かな映画。
小説のモデルになった現実のホームズという体で話は進んでいきます。
ただただイアンマッケランの名演を見て終わる。話が30年前と行き来するので、60歳前後の矍鑠としたホームズと呆けも始まって満足に歩けない93歳老いぼれホームズのコントラストが凄い。そんなホームズをただ眺めてたい人にはお勧め。
途中日本が出てきますがもの凄いとんでもぶりなので戸惑いますがご愛嬌。
老ホームズ 名探偵の晩年
シャーロック・ホームズってこれまで何度映像化されてきたか正確に知ってる人が居たらスゲェ…。
王道スタイル以外にも、アクション派だったり、現代で活躍していたり、時にはアニメで動物キャラになったりと変化自在。
本作もなかなかユニーク。だって、90歳の老ホームズ!
いきなりだけど、邦題詐欺。
90歳になっても老体に鞭打って尚現役のホームズが最後の難事件に挑むミステリー物を想像してしまうが、ちょっと違う。
引退し、家政婦の息子に養蜂を教える隠居生活を送るホームズが、ワトソンが出版した伝記本をきっかけに、自身を引退に追い込んだ唯一の未解決事件を回想する…というもの。
勿論、回想しながらのミステリー的要素もあるのはあるが、大部分はシャーロック・ホームズの人間像を膨らませたしみじみとしたドラマタッチ。
過去が度々交錯するも展開は淡々で、エンタメ・ミステリーが見たい人には退屈だろうが、自身の活躍が肥大に脚色され本や映画になり、史実との違いに難色を示したり、帽子も被らずパイプも吸わずイメージと違うと言われたり(そのスタイルは挿絵画家の創作なのは有名な話)、フィクションのキャラである筈のホームズがあたかも実在の人物のように、その晩年を描かれているのは、これはこれで面白かった。
老ホームズを演じるは、イアン・マッケラン。
紳士的な上品さ、曲者、ユーモア…この人以外老ホームズは考えられない見事なキャスティング!
名探偵も寄る年波には勝てず。ヨボヨボの現代の90歳と回想の30年前の演じ分け。
思い返すは、やり残しと後悔と孤独と亡き相棒…。
哀愁漂わせるさすがの名演!
真田広之の出演やトンデモ日本描写はさておき、
家政婦の息子マイロ・パーカー少年は言わば本作の“ワトソン君”。
変化球の“名探偵モノ”。
見てたら、金田一耕助が頭に浮かんだ。
「病院坂~」事件の後、渡米して消息不明になった彼の晩年…なんてのも見てみたい。
美しい映像
美しい風景がゆったりと映し出され、イアン演じるホームズの晩年の生活にぴったりと溶け合っていた。老いを感じるホームズに懐いている少年の存在はまぶしく、2人の交流に胸打たれる。海岸の風景はセブンシスターズ?イギリス好きにはたまらない風景に満ちている。時間のある時にゆったりと味わいたい映画。イアンの演技は老いた今と若い頃を演じ分けすばらしかった!ぜひBlu-rayを買って手元に置いておきたい。
年老いても学ぶ事がある
正直なところ、ホームズ氏がベッドから落ちたり、具合が悪くなったりするシーンはリアル過ぎて見ているのが辛かった。
真実の追求のみにとらわれていたホームズ氏だけど、人の気持ちとはそれだけでははかり知れないと晩年になって気付く。
人は一生何かを学んでいくものなんだ。
まだ最後ではない…
シャーロック・ホームズは様々な年代や性別・国籍の人びとにとって魅力的なヒーローである反面、謎の面を色々と持っているのですが、全く謎の老後を描いた秀作だと思います。老人と言っても60代から90代まで、かなり違いますよね。それを主演のイアン・マッケランがカンペキに演じていることはこの映画のさりげなくすごいところです。『私が愛した大統領』などから見ると中年ブトッタなと思ったローラ・リニー(なんと出産直後だそうです)など、観る前はこの映画どうなんだろうな~?と心配しましたが、日本では永遠的に未知の魅力をもつハティ・モラハンなど奥深い配役なのが見終わってようやく理解出来ました。快作と言って良いでしょう!
これぞ『職人技』。
まさに「上質のツマ」と呼ぶに相応しい一本。
派手さは無いし、決してメインにでしゃばるようなことは無いけれど。
堅実で丁寧な作品作りと、名優の名優たる所以を存分に盛り込んだ職人の手による小さな日本庭園のような印象が非常に良かった。
イアン・マッケランの、老いと、さらなる老いとを行き来する演技が、改めて素晴らしい。
何より「ホームズ最後の相手がホームズ自身」という目の付け所が◎。
現実と乖離しない、誰にでも起こりうる卑近な恐怖(という名の逃れられない現実)をバックグラウンドに据えて、終始どこか不穏な空気を書き立てる脚本&演出も非常に良かった。
途中なぜか真田広之やトンでも日本描写が織り交ぜられるが、それはご愛嬌。
クラシック音楽の現代的解釈を聴きに行く気分で味わっていただきたい作品。
エセ日本チャチャチャ!
こういうお話だったのか…
老いとその記憶。
ホームズが老齢でアレだから、物語の進行も途切れ途切れでまどろっこしい。しかし、そう感じてしまう自分を諫めてくれる少年がいるのが救い… というか反省。
ホームズ(イアン・マッケラン)の表情が秀逸。特に少年との会話の中から、自分の老いを感じた時や思い出せない真実の記憶にたどり着いた時のハッとした時の表情は心にグッと突き刺さる。
最後には妙なカタルシスまで感じた。
ただ題名の「名探偵最後の事件」の部分はいらない。確かにそうなんだろうけど「Mr.ホームズ」だけの方がしっくりくる。
最後に、、、
あの山椒は食べちゃいけないと思う。健康を害する気が…
93歳のホームズ 推理力が衰え、死期が迫ってきた今、引退の原因とな...
93歳のホームズ
推理力が衰え、死期が迫ってきた今、引退の原因となった未解決事件に再び立ち向かう
英国らしいミステリーに仕上がっている
ロジャー役のマイロ・パーカーの愛らしさに癒されます
厚みのある秀作
イアン・マッケランの老若の演技が素晴らしいのは言うまでもなく、複数ストーリーの絡みが非常によくできていて、わずか100分余りの上映時間なのに、非常に密度が高く見応えがありました。他の登場人物それぞれのストーリーや細かな設定には様々なテーマがちりばめられていていろいろと考えさせられました。最後は爽やかな気持ちになってカタルシスを感じるところも良かったです。
難しい。
ビル・コンドン監督による大人な映画である。
ビル・コンドンとイアン・マッケランのタッグとなると、「ゴッドandモンスター」が思い出されるが、同様のトーンの作品になっている。
ホームズが解決できなかった事件、というふれ込みで映画は始まるが、未解決ではなくむしろ失策という感じで、その贖罪の映画になっている。
贖罪で誰が救われるのだろう。極端にいうと自己満足になりかねない。
映画はそれよりもロジャーという少年とホームズの交流のほうがおもしろくできている。
プロットが複数あって、そのどれもがわりと重いので、なかなかつらい出来になってしまった。
イアン・マッケランの芝居はさすがなのだが、真田広之はこれでいいのだろうか。
真実と思いやり。
ホームズも人生終盤に差し掛かるとこんなことを考えるのか、
そんなことを考えさせられた親しみ深い本作だが、その発想の
面白さとマッケランの巧みな演技(76歳が93歳を演じるという)
が楽しめる。ただ、過去の描き方で日本(そして真田広之!)が
絡む部分が今ひとつ説明不足、山椒の表現もそれはないだろ~
と思ってしまう部分があるのは仕方ないのか。それはさておき。
現代版シャーロックでも描かれているホームズご本人にとって
最も足りないところ^^;が本作でも描かれる。彼の推理・分析力
から暴かれる真実とは、それが確かに正しい事実ではあっても、
その事実で人が救われるか否かは分からないわけだ。誰しもが
同じ感情を持ち同じ感覚で物事を受容するわけではないことが、
この偏屈な孤独老人となったホームズの世話をする家政婦の目
から見てもよーく分かる。オバサン風情ぴか一のリニーさんが
「何でこんな田舎でこんな老人の世話をしなきゃいけないの」と
いう目で常に彼を見ているのが面白い。しかし彼女の息子には、
養蜂を教えてくれる面白い老人として興味深く映っていたのだ。
晩年の回想をする時点で最重要案件となっていた過去の未解決
事件がホームズのボケた(ゴメンなさい)脳裏を行ったり来たり、
なかなか記憶の糸にも結びつかないのだが、幼い相棒の冷静な
分析がやがて幾つもの記憶を呼び覚ましていく。そこには実に
奇怪で悲しい事件の真実があるのだが…。家政婦親子の秘密を
含めて一気に後半で全容解明するホームズの真骨頂が楽しめる
が、最後の最後で彼が示す「思いやり」に心地よく胸を打たれる。
(劇中劇のホームズに笑えた。あの人もシャーロックだもんね)
「シャーロック・ホームズの思い出」
…というタイトルでも違和感ないかと。サー・イアン・マッケランが素晴らしい。隠遁生活を送る93歳ホームズの「老い」の演技。まだ60代の若さある闊達な演技。ロジャーといる時にふとみせる、茶目っ気ある表情もまた良い。ワトソンがホームズの事件を物語にすることは、フィクションであれ、ホームズにとってはとても意義のあることだったのではないかと。ラストはボロボロ泣きながら観ておりました。。。
広島の理由?
いい映画だった
本当にシャーロックホームズという人が実在したら
こんな風だったろう的な、小説はフィクションだし盛るよね実際はこんな感じ感がリアルで、
別にホームズをヒーローとしてだけ魅力感じてる訳じゃないから、違和感なかった
ああいう知性で出来てるような、(本当は違うけど)知性だけで生きてきた人にとって、痴呆という老いは、特に致命的だろう
色々思うところがあるけど特に
私はシャーロキアンじゃないので、この話でホームズが日本を訪れるという事がどれだけの意味を持つのか解らない。
なぜ日本、しかも広島を訪れさせた事について
最後の事件が最後になった真相と
ホームズだけではない、多くの人間が思うだろう
原爆投下された広島に対する思いが重なるから?
ウメザキに返事を書く事の優しさを含め色々考えさせられる
うまく辻褄を合わしたのか?
ホームズの物語に、未解決の事件があるのか否かも知らないのだけど…。
うまく辻褄を合わしたのだろうか?
まあ、どんな人でも晩年は衰える。悲しいことだけど仕方がない。せめて、この後、満足感のある生活を送ってくれたら…という感想をもった。
避けられぬ“老い”。最後に出逢った真の友とは。
【賛否両論チェック】
賛:名探偵が老いの苦しみに抗いながら、最良の理解者を得て、平安を見出だしていく姿が、胸に響く。
否:ミステリーのようなハラハラ感や、謎解きの痛快感はほとんどないので、期待して観ると裏切られてしまう。
天下の名探偵にも、老いの苦しみが押し寄せ、〝忘れてしまう”という脅威に必死に抗おうとする姿が、とても切なく映し出されます。そしてワトソン亡き今、そんなホームズの頼れる相棒となり、心の支えともなっていく少年・ロジャーの健気さもまた、非常に純朴で胸に響く存在です。
一方で、基本的には引退したホームズの回想録のようなものなので、ミステリー特有のハラハラ感はほぼ皆無です。なので、
「シャーロック・ホームズモノだから・・・」
と期待して観ると、予想外に退屈なこと必至です。
基本的には、1人の重厚な人間ドラマを楽しみたい方にオススメです。
ホームズらしさがない!
正直な所微妙かなぁと感じてしまう。まずこの作品に関してはシャーロックホームズである必要はない。いわゆるあのホームズ感というのがほとんど感じられない。ここは非常に残念。そして事件の内容も大したことではない。未解決事件を解くというよりその当時を思い出して小説にするというほうがよっぽどあっている。なのであのホームズらしい事件を解く感じはほとんどない。サスペンス、ミステリーよりドラマ感の強い作品であった。しかし別につまらないとか面白くないとかは思わなかった。普通に面白かったし感動した。
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