劇場公開日 2016年3月18日

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「避けられぬ“老い”。最後に出逢った真の友とは。」Mr.ホームズ 名探偵最後の事件 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)

1.5避けられぬ“老い”。最後に出逢った真の友とは。

2016年3月30日
PCから投稿

悲しい

知的

難しい

【賛否両論チェック】
賛:名探偵が老いの苦しみに抗いながら、最良の理解者を得て、平安を見出だしていく姿が、胸に響く。
否:ミステリーのようなハラハラ感や、謎解きの痛快感はほとんどないので、期待して観ると裏切られてしまう。

 天下の名探偵にも、老いの苦しみが押し寄せ、〝忘れてしまう”という脅威に必死に抗おうとする姿が、とても切なく映し出されます。そしてワトソン亡き今、そんなホームズの頼れる相棒となり、心の支えともなっていく少年・ロジャーの健気さもまた、非常に純朴で胸に響く存在です。
 一方で、基本的には引退したホームズの回想録のようなものなので、ミステリー特有のハラハラ感はほぼ皆無です。なので、
「シャーロック・ホームズモノだから・・・」
と期待して観ると、予想外に退屈なこと必至です。
 基本的には、1人の重厚な人間ドラマを楽しみたい方にオススメです。

映画コーディネーター・門倉カド