高慢と偏見とゾンビのレビュー・感想・評価
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ディズニー仕立てのゾンビ映画
タイトルからして、どこかで聞いたことのある小説に似ていると思ったところ、やはりジェーン・オースティンの恋愛小説『高慢と偏見』をモジった作品と言うことだ。そこに何と、ゾンビを出現させてしまうのだから、オースティンも、自分の作品に、まさかゾンビが登場するとは思っていなかったであろう。それに、これまでのゾンビ映画は、近未来的なシチュエーションで展開されていたが、本作は、中世イングランドのロンドンが舞台で、丁度、嘗てのイングランドとスコットランドの戦闘の様な設定も、面白いシチュエーションとなっていた。
確かに気味悪い形相のゾンビ軍団も数多く登場し、本作がホラー作品ではあることは間違いない。しかし、内容的には、あまり怖さはなく、むしろゾンビに立ち向かう男女の『高慢と偏見』に満ちたラブ・ストーリーが中心となっている。ディズニー作品でよくある、ヴィランが登場する、アニメ映画の実写版の様な作品の様な感じ。実際、主役の2人である、エリザベス役のリリージェイムスは『シンデレラ』で、ダーシー役のサム・ライリーは『マレフィセント』で主役級を演じていた。
噛みつかれると、人の脳みそを喰い求めて彷徨う、凶暴なゾンビへと変貌してしまう、謎のウイルスが蔓延した18世紀のロンドンが舞台。ゾンビの襲撃に備えて、周りを高い塀に囲まれた安全な田舎に暮らしていたベネット家の5人の姉妹。ゾンビ襲撃のその時に備えて、カンフーの腕を磨く一方で、素適な王子様との出会いを夢見ていた。そんな時、大富豪のビングリー家が引っ越してきて、晩餐会の中で、ビングリーと友人のゾンビ退治剣士・ダーシーとも顔見知りとなる。
若き花婿候補に色めき立つ姉妹だったが、その中でエリザベスだけは、ダーシーの『高慢』な態度を毛嫌いしていた。そんな折、ロンドンのゾンビ軍団が、怒涛を汲んで人々に襲い掛かって来る。ゾンビ退治のダーシーは最前線で奮闘する中、エリザベスもまた、その戦闘の中に巻き込まれていく。そして、そこで初めて、2人が互いに抱いていた『偏見』に気が付くのだが…
ラストは、よくある様なハッピーエンドのシーンが映し出され、「やっぱりディズニー作品じゃん」と確信した(笑)あまり話題にはならなかった作品だが、B級ながら、いろいろオリジナル性が高い、新しいタイプのゾンビ映画であった。
英国文学のかほり
本家の「高慢と偏見」を観てないし、原作も読んでいない。ゾンビが出ること以外は、けっこう本家に忠実に作っているそうなので、じゃー本家の予習になるかもと鑑賞。リリー・ジェームズのドレス姿が美しーい。そして胸の谷間をチラチラさせながら、ドレスで剣を振り回す勇姿がかっこいい! ゾンビは正直どうでもよかったし、ちょっと眠い話だったが、セットや調度、衣装が本格的で、英国の香りに浸れた。そういえば、ダーシーという名前は、「ブリジット・ジョーンズの日記」の、むっつりとした弁護士マークの名字だ。コリン・ファースがかつてダーシーを演じているので、役名をそれにちなんで付けたらしい。本家の「高慢と偏見」とともに、コリン・ファースのテレビドラマ版も観たい。
BS12の放送を視聴。
ゾンビ映画と侮るなかれ!気品漂う愛がある!
この作品、予想以上に楽しめました。
ゾンビ映画といえば、B級ってのが定番だと思ってます。本作品にしても、そうなんでしょうが、舞台が18世紀ということもあって高貴な雰囲気で、B級って感じがしない。
内容も政略結婚を含む恋愛ドラマが絡んでたりして、見応えありました。
何より主役のエリザベスを筆頭に女優陣が綺麗なところも良いですね。
ゾンビとの格闘が日常化しているため、日本や中国で修行済みってのも笑えます。高貴なドレススカートの下にナイフを忍ばせてるのがカッコいいし、色っぽい。
もう、これだけでも自分的には大満足なゾンビ映画でした。
あと、面白かったのは、感染間もないゾンビが、一般人に紛れているってのが目新しい感じ。死肉に集まるハエを飛ばして判定するってのが良かった。
【ネタバレ】
クライマックス、ゾンビとの戦争がかなり大掛かりで楽しめます。
何よりラストが好きですね。
最後は結婚式のシーンなんですが、参列者にゾンビがいて最後に驚かされるぞってきたいしながらみてたら、そのままエンドロールへ・・・
ゾンビ映画にしては珍しい。ハッピーエンドなんだって思っていたら、再び画面が変わった。新婚さんの視線のはるか先に、ゾンビの群れが襲いくる!やっぱりなって感じで終わります。
まとも
映像の雰囲気は良い
原作既読。どうしてもダーシー卿がバカリズムさんに見えてしまう
原作はゾンビ以外はすべて『高慢と偏見』だったが、こちらはさらに改変あり。ゾンビ混入時点でどうかしているので、もう気にならない。アクション要素がかなり盛られているので、また別の面白さもあった。
いやバカ映画には違いないですが。
オリジナルの読みたい
この映画をみるための事前準備で、 元ネタの「高慢と偏見」を読み(途...
リリージェイムスがゾンビなら是非食べて欲しい‼️
こういうの大好きだあ!!!!
元ネタ知らないけど
リリー・ジェームズ♪
舞踏会でビングリーに見染められた長女のジェイン・ベネット(ベラ・ヒースコート)。ハエを用いてゾンビを見極めるダーシー大佐(ライリー)の高慢な態度に反感を抱いた次女のエリザベス(ジェームズ)だったが、気になる存在となっていってしまう。
求婚間近と思われたジェインはビングリー家へ訪れる途中でゾンビに襲われそうになり、感染はしなかったが倒れてしまう(しかし、この伏線は進展しない)。ベネット家は金に困っていて、財産目当てでビングリーに嫁がせたかったという裏話が伝わってしまい、一旦は破局になってしまう。
エリザベスの前にはダーシーと確執のあるウィカム(ヒューストン)が近づき、彼にゾンビの秘密を聞かされる。ゾンビは噛まれただけで感染するが、ゾンビとして人間の脳を食わなければ、感染力のあるゾンビにならないので、教会で豚の脳を与えれば共存も可能だというのだ。
エリザベスはジェインの破断を聞き、ダーシーに求婚されるも彼の伯母レディ・キャサリンが首謀者だと思い、頑なに断ってしまう。2人の剣を使ったケンカも凄かった。
やがて妹のリディアがウィカムに誘われ駆け落ちしたと聞き、大壁と運河で隔離されているロンドンへと向かう。ダーシーはそこでウィカムが感染していたと知り、争いになるが、エリザベスが助けに入る。ウィカムはずっと以前に感染しており、ゾンビの王になろうとしていたのだ。そして、隔離された橋が爆破されるまであとわずか。2人は逃げ切れるのか・・・
『高慢と偏見』をベースにしているストーリーで上手くゾンビを絡めてあると思うが、ゾンビの恐怖感があまり感じられない。むしろウィカムの言う通り、共存の道もあるのではないかと感じるくらいだ。ゾンビは走るし、言葉も発することが出来る。皆無事に生き延びて、ジェインはビングリーと、エリザベスはダーシーとダブルで結婚するのだが、そこへウィカム率いるゾンビ軍が襲い掛かってくるところでエンディング。
【イギリス恋愛文学の最高峰とゾンビがコラボされた信じ難い作品。が、予想を遥かに上回る面白さに圧倒された作品。リリー・ジェームズの出世作でもある。】
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