「93分、ふしだら先生の授業」ローリング 坂田亭さんの映画レビュー(感想・評価)
93分、ふしだら先生の授業
冨永監督ならではのモノローグから綴られるオフビートな作品は、見ていて、何か楽しい。川瀬陽太さん扮するふしだら先生(権藤)の変に形式ばった、退屈そうなモノローグは聞いていて愉快。またそこに、教え子・貫一(三浦貴大)が喋り続けて物語が展開されていくのとは違った、テンポが生み出されていると思う。軸となる、権藤と貫一コンビの話の掛け合いのリズムも、見ていて異様さは感じるものの、そこがまた作品全体の醍醐味で、さらに嘲笑的に味合わせてもらえている気がして良かった。オフビートといっても、もちろん話に波が無いわけではなく、その波をしれぇ〜っと描いてるのが心地よい。濡れ場のシーンなども含めて、劇場の中で、思わずクスクスっとなってしまう作品だった。
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