劇場公開日 2016年4月23日

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「とっちらかっている。」太陽 Noriさんの映画レビュー(感想・評価)

1.0とっちらかっている。

2016年4月23日
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鑑賞方法:映画館

単純

難しい

初日の最終上映にて鑑賞。初日、土曜の夜でこの入りは厳しい…と思わざるを得ない観客の少なさ。上映館が限られていることと併せ、邦画界の斜陽ぶりを突きつけられた感があります。

作品そのものに関して。
私には面白くありませんでした。面白い・面白くないで語るな、テーマを感じ考える作品なんだと言う方は多くいると思うのですが。テーマ性が強くても、面白いと感じる作品は多くあります。私はこの作品には感じなかった、という話です。

近未来において世界が2つに分かれているっていうのは、手塚治虫「火の鳥・太陽編」からインスピレーションを得ているのだろうか。その辺は分からないが、舞台設定としては悪くない。入江監督らしい長回し、神木隆之介・門脇麦という旬の俳優の輝き、人気演劇作品の映画化。
個々の素材はイイはずなのに、何で響かなかったのだろう。

オープニングからタイトルインまで、おそらく作品の設定を映像で説明しているのだろうが、グッと引き寄せられることが私にはなかった。冒頭の役者、悪くはないけどtoo muchな印象を私は受けました。メインの役者の登場が遅いため、間延び感が否めません。

日本、と場所を設定していることが良かったのか。フィクションなのだから、全く違う名称を与えていたら、我々が現に暮らす日本という国と比較することなく物語に入れたかもしれない。
私の想像力が足りないからなのか、今の日本が頭にチラついてしまい、物語の細部に対して「ソレはねーだろっ」といちいちツッコミを入れることになり(例・武器の貧弱さや年齢とその振る舞いのアンバランスさ)。
門脇麦が身体をはったシーンが、その先のストーリーに繋がっていただろうか、とか、神木くん演じる男は一体自分で何をなしたのだろうか、など引っかかること(疑問?)が多かった。

分かる人に分かればいい、というスタンスなのだろうか。分からないものを分からないまま提示するのもありなのだろうが、それにしても、というのが正直なところです。

Nori