「楽しい昆虫図鑑」テラフォーマーズ レントさんの映画レビュー(感想・評価)
楽しい昆虫図鑑
フンコロガシ。自分の体の何倍もの大きさの糞を丸めて転がすことができる。これを人間大のスケールに換算すると....。
原作は未読、少しチラ見した感じから、いかにも少年漫画らしい荒唐無稽な作品だとわかる。この実写化を依頼された三池監督は娯楽作品として本作を十二分にうまく作ったと思う。
ほんとにつまらない作品とは作り手のやる気ない姿勢がにじみ出ているような作品をいう。その点、三池監督はまさに職人気質だ。常に作品と真摯に向き合いその作品作りには手抜きがない。こんな荒唐無稽な変身ヒーローもののような作品でも、いいものを作ろうという気概が感じられる。だから本作を無下に貶す気にはなれないし、実際楽しめた。
もちろんハードルは下げまくっての鑑賞だった。だがそれが功を奏したのか結構いい点がたくさんあって娯楽作品としては全然悪くなかった。CGもよくできてた。もちろん劇場鑑賞してたらどうかわからないけど。
ストーリーもそんなに悪くない。内容的にはゴキブリこそ古代文明を築いた知的生命体だったという発想は実に面白い。ハードSFとして描くことも出来そうだ。
俳優陣も特殊メイクしての演技も大変だっただろう。苦労した分、それなりにいい作品になっていたと思う。小栗旬のキャラも笑えた。女優陣も豪華だったが、もう少し色気が欲しかった。
配信で見るには充分楽しめる作品。
コメントする