劇場公開日 2015年10月24日

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「笑えない三谷幸喜の映画なんて」ギャラクシー街道 Movieアパートさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0笑えない三谷幸喜の映画なんて

2015年10月25日
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三谷幸喜の映画はとにかく笑えるかどうか 笑えさえすればそれ以上は何も望まないぐらいのスタンスでいつも見るけどこの映画は…
とにかく笑えない!
まず最初の不満としては宇宙が舞台なのに宇宙人周りのギャグが一切笑えないこと 脱皮とか舌が伸びるだとかとにかく設定は壮大そうなのにことごとくギャグのスネールがショボいので笑えない 停電したりとかもなんか話の筋にうまく絡めてくるのかと思ったけど拍子抜け ただイライラして終わりだし結果三谷幸喜の映画史上最も笑えない映画になっちゃってる
もう一つの不満は群像劇を見る楽しさが微塵も感じられなかったこと 群像劇を見る上での一番の楽しみは、各登場人物のバラバラに進んでいた物語が次第に絡み合っていく過程にあると思うんだけどそれがこの映画には一切ない 有頂天ホテルではその辺は上手いことやってたのにこの映画は一切そういう快感がないしもうただ人が集まってるだけ 人だけ増えて個々の話に全く推進力が全くないから全てがどーでもよくなってくる
ここまで全体的に魅力のない映画になっちゃった原因は個人的には、今までの三谷幸喜の映画の登場人物にあった 登場して1分以内にどういう人間か観客にわからせるほど強烈な個性 がなかったことだと思う いつもの三谷映画の登場人物なら出てきた瞬間 こいつはいつも調子よく周りの話に合わせてるだけのやつだな とか こいつは人が良すぎて騙されるな みたいな個性が各キャラにあって、そのキャラクターに合わせてストーリーが進むから結果キャラクターにもストーリー両方に推進力が生まれてたのにこの映画にはそれが一切感じられなかった みんなどういう人なのかわからないし話も人物にリンクせず淡々と進んでいくからもうとにかく全てがチグハグで笑えない
かつては栄えてたけど今は廃れてる街 みたいなものを舞台にするなら宇宙じゃなくてもできるし、肝心の宇宙周りのギャグが滑ってるんじゃもうこの映画が作られた意味はないに等しいよ
よかったところを強いて言えば綾瀬はるかは可愛かったかな
とにかく三谷さんの映画とかドラマとか好きだった自分としては不完全燃焼にもほどがある映画だった

Movieアパート