「異性間の相互理解の 難しさ」キャロル jarinkochieさんの映画レビュー(感想・評価)
異性間の相互理解の 難しさ
一見、何 不自由なく見える 有閑マダム、キャロルの不毛な生活
会話の成立しない 夫との暮らし
愛は 相互理解なのだろう
より デリケートに それを求めると、もしかしたら
同性の中の方が 見つけ易いのかも知れない
(「モーリス」も そうだった… )
写真を志す テレーズが、一目でキャロルに
心を奪われるのは わかる
外見的美しさだけでなく、内面の豊穣さが見て取れるからだ… 明らかに、希少(貴重)な存在である
感受性のある 彼女が、彼氏より キャロルに惹かれるのは それを理解してくれ、付き合うことで 更に自分が磨かれることもある
そして、キャロルの家庭問題の原因を察知し、結婚に怯むのも よくわかる
この辺の機微を 映画は(多分、原作も)上手く掬い取っている
レズビアンのパトリシア・ハイスミスが、偽名で書いた小説が 原作で、愛の本質を 突いている
最後の キャロルの笑顔は、幸福と勝利の確信かな
誰より テレーズに多くのものを与えられる、という 自分に 対しての
そして 経済的自立による、自我の確立への
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