「切なさと美しい愛」キャロル 赤垣さんの映画レビュー(感想・評価)
切なさと美しい愛
この作品は恋愛映画としてルーニーマーラ演じるテレーズとケイト・ブランシェット演じるキャロルがお互いを想い合う愛と、キャロルが子へ抱く愛が見られます。
映画冒頭、次第にキャロルに惹かれるテレーズが彼女の動き一つ一つを目で追い、横顔をちらっと見るシーンがあります。気になる人が出来たとき、誰しもそんなことをした経験があるのではないでしょうか?まだまだ細かい部分では沢山ありますが、そんな繊細で切ない恋の描写が随所に散りばめられています。
まるで異なるような2人が互いを想い合いそれぞれの愛を苦悩の中で求め合い、与え合う姿が美しい。
どんな恋愛映画よりも美しくそしてドキドキしました。それもこれも主演2人の演技力故。恋の描写が素晴らしい。
ルーニーマーラとケイト・ブランシェットの濡れ場シーンだけでも一見の価値はあります。
キャロルと出会ったことで変わったテレーズ、表面的には美しく強いような印象を与えるキャロルの弱さ。それぞれのキャラクターも魅力的。
2人は年齢も財力も違う。しかも、お互いに恋人や夫がいて同性でもある。そんな中でも生まれる愛が、より純愛映画としての素晴らしさを引き立てていました。
恋愛だけでなく、自分の存在価値がなくなるような生き方はしない。どんな障害があっても自分らしく生きることを選択することを伝えてくれているのもこの映画の魅力の一つです。
美しすぎてため息と涙がでちゃうし、切なくて泣けてくるし、ラストのシーンも最高だし見終わったあとは余韻が凄かった、是非見ていただきたいです。
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