ピエロがお前を嘲笑うのレビュー・感想・評価
全142件中、1~20件目を表示
サイバー犯罪ものとしては面白かったけれど
鮮明でシャープな映像のドイツ映画らしいサスペンスで、面白いか面白くないかでいえば、それなりに面白かった。
インターネット内のやり取りの視覚化、サイバー犯罪の内容とやり方、その辺のハッキング関係は、ただパソコンをカチャカチャするだけではない力業だったりアナログな方法だったりして良かった。
システムの穴は結局人間なのだと、知ってはいたけど改めて映画として観るとより分かりやすかった。
しかし、クライムサスペンスとしては面白かったけれど、煽りに使われてる「100%見破れない」に関してはハッキリ言ってお粗末だったといえるだろう。
見破れたか見破れなかったか以前に、この手の「トリック」と銘打っている作品の場合、必要な情報を開示し、それを誤認させることでトリックとする。つまり、見破れるだけの確定している情報が必要だ。
最初から本当か嘘かわからない話を見せられて、どう?ビックリしたでしょ、と言われても、こんなもの何でもありの夢オチと変わらない。
エンディングで「ああ、そう」というフラットな気持ちではなく、「何だって!?」という驚きがなければいけない。
不快になるわけではないので別に構わないのだけれど、余計な煽りを入れなければもっと普通に楽しめたのにと残念に思う。
ハリウッドリメイクするらしいけれど、その辺上手くやれるのだろうか。
ふ〜〜〜〜〜ん
ややクライマックスの盛り上がりに欠ける
ジャーマン版小島よしお
が、そんなの関係ねえ!って踊っています。しかもパンイチです。
あれを踊るときはパンイチというのがグローバルスタンダードだとは思わなかった。
パソコンオタの主人公がハッキング技術を極めて、過激な仲間たちとCLAYなるハッキングチームを結成、功名心を煽られてあれやこれやと事件は起こすものの、そのシステムに入ったりするまでの手口は鮮やかなのになんかそれで引き起こす事件自体はショボいもの。
ハッカー仲間からも、そのハッカー集団の頭となっているMRXと呼ばれる謎の存在からも、なんなら警察のサイバー対策からも無害認定されてしまっている。
それに怒ったCLAYの面々は、一旗揚げようぜ!とデカい作戦を企てる。
なんかねぇ、途中まではハッカー連中からも認められんのが分かるぐらい大したことをやらなくて、例えば企業から個人情報を大量に盗んでその企業を脅すとか、銀行口座にアクセスして預金をごっそりいただくとか、そういうことには手を出さなくて、ひたすら中学生かよ!と思うようなショボい犯罪を重ねていく。あきらかな愉快犯。
それが、クライマックスでよせばいいのに大仕事に手を出してしまうもんだからもうぐちゃぐちゃ、でもそこからがこの映画の本領発揮。
思いもかけないような手口で、そこまでの軽い流れを引っ搔き回して難解極まりなくしていく。そしてまたそっちだったかと思ったらまたこっちに、みたいな揺り戻しの応酬が炸裂し、なるほど、これでこの作品は話題になったんやなと妙に納得。
ちょい辻褄の合わんところもある気はするし、全てが綺麗に回収できている気はしないけど、まあどんでん展開映画の最後のお約束ワード、なるほどねーをちゃんと言わせてくれる辺りはまあ佳作かね。
あともうちょっとCLAYの面々のハッキングの時の役割というかスキルが垣間見えたら良かったかな。キャラが立っていただけに少しもったいない。マックスとか単なる突貫野郎でしかないもん。それと、ヒロインのマリが…んーまじめ風に見せてクソビッチやないかい。それやったらもっとクソビッチ感出してくれたらええのに、いっつもパンツ見えそうなミニスカ穿いとるとか。
ラスト15分ぐらいが秀逸、あとはなかなかの小物感溢れるハッカー軍団のわちゃわちゃプラス主人公ベンヤミンくんの童貞拗らせ恋物語展開にヤキモキする映画だった。
オチだけの映画かな...
没入感を阻害するもの
Amazon Prime Videoで鑑賞。
どんでん返しがいくつかあるという予備知識だけの情報、よし面白いかもで、鑑賞。
展開はテンポもいいし、サクサクそうだね、そうだねという感じで映画が進む。
むしろ進みがよすぎて(回り道エピソードが少ない)、もう少し混沌としてほしい感じ。
ヒロインのマリがスンと腹落ちしない。ヒロイン、ヒロイン、ヒロイン…。
キレイな人だと思うのだが。少し意地悪な感じがするからかな。
映画ってこの人がフィクサーなのかなーと、変な読み方すると没入しにくくなる。
ヒロインは無条件でヒロインであってほしいので、(ゲームでいうところのセーブポイント)
素直なキャスティングがよかったなぁと。
全体的には、物語の「境界線」があいまいになる感じが面白いです。
ハッキングのテクニックなんかはわからないけれど、専門的すぎないので
理解しやすい。
オチは落ちてると思います。
観て損はないと思いますよ。
面白く難しく…
殺人事件が起きた。主人公ベンヤミンは警察に出頭し、事件の全容を話し始める。
これがこの作品の表現で、主人公らに翻弄され停職に追い込まれた女性捜査官とベンヤミンとの対話が始まる。
ハッカーという得意技だけが自分自身を誰よりも最高だと思わせることができる。
ダークウェブの中では誰がナンバーワンなのか囁かれ、MRXという謎の人物が脚光を浴びていた。
仲間を結成しクレイと名乗り始めた主人公たち4人は、有名銀行や製薬会社などのサーバに侵入して「いたずら」を繰り返すことで、ハッカーたちから脚光を浴びる存在となる。
しかしMRXは「誰クレイって?」と相手にしない。
主人公は同級生の「マリ」にぞっこんだが、奥手なことで進展しない。
ハックすることはできても人の心は手に入らない。
そんな時連邦情報局に侵入する提案がされて、まんまと成功を収めるが、ベンヤミンはサーバから情報を盗み出し、それをMRXへのプレゼントにしてしまう。
MRXはその情報から、同じハッカーの「フレンズ」メンバーの一人が情報漏洩者だということを知り、その情報を誰かに流した。
メンバーが殺され、警察も大々的に捜査を開始した。
ベンヤミンは司法取引を持ち掛け、MRXの逮捕に協力する。
やがてMRXが逮捕され、司法取引が成立したかに思えたが、彼女はベンヤミンという人物像に迫っていく。彼の話した死体もなく、証言には謎が残っていたのだ。
彼女はベンヤミンの母の多重人格を知り、ベンヤミンもそうではないかと考えることで、あるはずの死体がないことの謎を説明した。
しかしそれはベンヤミンの罠だった。ここが非常にややこしい。
そもそもクレイは4人でスタートした。
しかし途中でマリが加わっていたのだ。
ベンヤミンによる女性捜査官への誘導で、警察はクレイが一人だったことにして、残りのメンバーを捜査線上から消したのだ。
最後の4つの角砂糖 これはもう一つ隠してある角砂糖の存在を最終的に彼女は知ることになる。
しかしそれは誰にも言わない。お互いの尊敬のようなものが伺える。
しかしわかりにくい。
物語そのものの描き方は、スリリングだ。ハッカーはPCの前だけではできないことが伺える。建物に侵入するのだ。
結末は、クレイは5人。皆まんなと連邦情報局の資料から消えることに成功する。
クレイは絶対絶命に陥ったことで、女性捜査官をターゲットにした。彼女自身がベンヤミンんの話に齟齬があることを気づき、その仮説を立証していくように仕向けた。
それがこの作品で描かれていることだ。
彼女にあえてベンヤミンが多重人格症だと思わせ、病気という理由から司法取引に応じないと言う。次々に話の齟齬を指摘しながら、あたかもベンジャミンが追い詰められていくように仕向けた。
理由は、「ベンヤミン自らが情報を書き換える」必要があったからだろう。取引が成立すれば、そのことだけしか変えられない。
しかし、
彼に対する感謝から、彼女が急に気が変わってしまうという設定はいささかあり得ない。
守衛に財布を忘れたと哀願するときも「気が変わった」守衛のおかげで侵入できた。
この手法を使ったこと、しかも2度。ん~~~~~
マリを起用することで女性捜査官をだましやすくできるが、最後にマリが仲間として登場しても大した驚きはないような気がする。
女性捜査官とベンヤミンとの微妙な信頼関係が築かれたことになるのだと思った。
でもとても面白い作品です。
パソコン音痴でもおもしろく観られる!
スケール感がわかりにくいかな
ドイツ映画なので、ヨーロッパローカルの政府機関や公安組織が頻出するのだが、
・ハッカー集団(MRX、フレンズ、CLAY)の規模感
・ハッキングされたものの衝撃度
が、わかりにくくて、主人公たちがどれくらいだいそれたことをやらかしたか分かりません。。。
ネットワーク上のやりとりを、架空のマスクをつけた人物で擬人化して見せてくれる場面が、インサートされてますが、その舞台が小汚い(笑)倉庫?みたいな場所なので、大物感がまるっきり出てきません。
他のレビューでは、
『ファイトクラブ』や『ユージュアル・サスペクツ』との比較がされてますが、
主人公が自分の正体を知っていくパターンではないし、
カイザー・ソゼほどの化け物感もないので、
個人的には、比較対象ではないと感じました。
どんでん返し系の映画は、今後、常に比較される運命なのは、『ファイトクラブ』や『ユージュアル・サスペクツ』の出来が良すぎるからでしょう。
【”掌の上の4つの角砂糖。握って開けば1つの角砂糖・・。”インターネットと人の心の闇を描いた作品。製作者が仕掛けたトリックを見破れるかな?】
■突然警察に出頭した天才ハッカー・ベンヤミン(トム・シリング)。
国内のシステムを手当たり次第ハッキングして世間を混乱させ、殺人事件への関与まで疑われて国際指名手配されたベンヤミンは、ユーロポールに出頭し、ハンナ捜査官にこれまでのいきさつを語り始める。
しかし、彼の自供はつじつまが合わず…。
◆感想
・ストーリー展開が早く、脳内フル回転で観る作品である。
・各ハッカー組織(MRXやフレンズ)と、ベンヤミンたち(マックス、パウル、シュテファン)が立ち上げたハッカー集団”CRAY”との関係性も面白く鑑賞。
・但し、MRXやフレンズと、クリプトン殺害の関係性や、マリの登場理由が弱い気がした作品。
ー マリは、ベンヤミンがハッカーになったきっかけになった初恋の女性だが、その後の立ち回りが分かりにくい。-
<ラストのどんでん返しのどんでん返しをどう見るかで、面白さは変わるかな・・。
今作を、映画館で観たら、嵌ったかな?>
■本国・ドイツで大きな話題を呼び、各社争奪戦の末にハリウッドリメイクが決定した・・、とあるけれど、作品公開されたっけ?
全142件中、1~20件目を表示