海のふたのレビュー・感想・評価
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魅力ある生活
車に乗り電車に乗りバスに乗り自転車に乗り通勤通学する人々が多い日本社会。この作品のように田舎で生活してる人も少なくないような気もするが実際には田舎の生活はそれなりに大変な様に思う。しかし、「かき氷屋」を地元の田舎でやりたいと言い更に行動に移し営業をはじめるような若者がもっともっといてもいいと思う。いや寧ろ年齢に関係なく様々な年齢様々な方々が色々な形色々な商売を始めればいいような気がした。よしもとばななさんのお父様は吉本隆明さん。
あんまり関係ないかもしれないが勝手に想像してしまう。よしもとばななさんの本は初期作品、私自身が十代の頃によく読んなましたが、その二、三年後にお父様の存在を知った。娘さんからのお父様の形。そしてこの作品は最近白川夜船を見たその原作が、よしもとばななさんだったので見ることにしたのです。
先ずはじめる。自分が出来なくても、もしかしたら他人でも自分の思いをイメージを形にしてくれる人がいればそれでいいと思う。NHKで大河ドラマ「西郷どん」が始まった。人は自由を求めてしまうが自由では
なかなか生きれない生き物、自由という言葉に踊り踊らされ様々な場所様々なレベルで形を積み上げ壊し積み上げ壊し繰り返しながら繋ぎ繋げていく生き物なんだろうなぁ〜と思いながら、この映画の撮影は誰だろうと思いながらレビューをここまでにする。
理想と現実
東京から地元の島に戻ってきた主人公のマリ
が自分の理想なかき氷屋さんを始める話。
主要人物はそれぞれ現実を抱えて、選択していく。
マリを演じる菊池さんのこだわり感がぴったりだった。
ストーリーとしては思った感じと少し違ってた
マリの未熟さが際立っていて、
これからまた現実に向き合っていくんだなぁというラスト。
かき氷を美味しいと食べる子たちにほっこりした。
心のふた。
年中営業で一気に季節感が失われたなぁ~と個人的に思うのが、
鯛焼きとかき氷のブームだ。鯛焼きといえば寒い冬に、かき氷と
いえば縁日や真夏に食べるもの。そんな時代に育った私はどうも
今のブームについていけてない。今作の中でも「冬はどうするんだ」
と聞いてくる元彼に対し、まりが「真冬に暖かい部屋の中で食べる
かき氷は最高に美味しいんだから」みたいなことを言うけど、確かに
アイスも美味しいのは分かる。だが海辺の町でそれを専門でやって
一年もつんだろうか?と、どう考えても彼の言い分の方が正しい。
よしもとばななの原作はミュージシャンの曲にインスパイアされた
ものらしいが(未読)、どうりで不思議感漂うファンタジーのような
世界観。しかし生きていくという現実面においては否応なく自立→
変化が求められており、それに逞しく挑む女性二人がいじらしい。
ロケ地は西伊豆の土肥。旅行で訪れたことがあるので景色におぉ!
と思う部分があった。とてもいいところで楽しかったが、やはり
観光で遊べるのと、そこで暮らすのとでは大きく違うのが分かる。
元彼が頑張って店を立て直そうとしても上手くいかなかった現実。
はじめちゃんが心の傷を癒しながら、まりや周囲の傷にも対応し、
大切なものを残して去っていく姿。かき氷屋のファンタジーとは
また違う意味で現実を見せてくれた。夢を叶えるべく奮闘するまり
は、主演の菊池の雰囲気と相まっていじらしいが、こだわりを推進
するあまり、子供達から嫌われる^^;自分が子供の頃からかき氷が
好きだったというのならその子供時代に何が食べたかったかを想い
返せばいいのだ。単純に喜ばれる味わいが続いてきたのは、奇を
衒わない愛着が子供の心に息衝いてきたからじゃないんだろうか。
因みに最近のかき氷はまるでジェラートのようにフワフワなのだが、
昔のかき氷(今でも安いのはそうだ)はガリガリしてジャリジャリで、
舌を真赤にしてみんなでベーっと見せ合ったりするのが楽しかった。
(ラストにほっこり気持ちが温まる。糖蜜のかき氷を食べてみたいな)
なんか違った。
映画の雰囲気は嫌いじゃないし、出てくる景色やお店のインテリアとか素敵だし、かき氷はおいしそうだし、でもなんか、ちっとも入り込めなかった。
主人公はかわいらしいんだけど、はじめちゃんがよくわからなかった。
そもそもあのはじめちゃん役の女の子があってない気がした。妙に大人っぽくてミステリアスで、こども扱いなのかと思ったら家庭教師の彼氏がいるし、急に泣き出すのとか、主人公を抱きしめながらなんで笑ってんだろう?とか、正直ちょっと怖かった。
おさむくんももっさりしてんのに演技はイケメン風で、どうもしっくりこなかった。
もっとほのぼのしたなかにも切なさがあるみたいなお話かと思っていたのですが、大変申し訳ないけど期待はずれでした。
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