「スタローン!恭さまをエクスペンダブルズ4(もしくは5)にキャスティングして!」さらば あぶない刑事 さぽしゃさんの映画レビュー(感想・評価)
スタローン!恭さまをエクスペンダブルズ4(もしくは5)にキャスティングして!
スタローン!
なんとかお願いいたします。
エクスペンダブルズ4に恭さまをキャスティングして!
先日、観て参りました。
現在劇場公開中ですが、もうネタバレもへったくれもないっしょ?と思うので、全力で語りたいと思います。
宜しくお願い致します。
ご存知1986年~TV放送された「あぶない刑事」映画化、シリーズ7作目です。わたくし当時、10代後半でした。
"あらすじ"
あと5日で定年だっていうのにマイペースなダンディ鷹山ことタカ(舘ひろし)と、セクシー大下ことユージ(柴田恭兵)。
TVからのおなじみな悪の組織「銀星会」の残党で 闘竜会の幹部、また横浜のブラックマーケットを仕切っている伊能が死体で発見されます。
仕切っていた伊能が亡くなると、途端に崩れる横浜の闇のパワーバランス。
闘竜会、ロシア、中国、中南米マフィア入り乱れ、横浜は緊迫した状態に。
そんな中、謎の日系人キョウイチ・ガルシア(吉川晃司)現る!
実はキョウイチは極悪な中南米犯罪組織、「BOB」の幹部だったのだ!
キョウイチは闘竜会をフルボッコにし、横浜のマーケットを独占しようと暗躍する。
それを阻止するのが、我らがあぶない刑事。タカ&ユージ!
行く映画館も、観る時間も限られた中、またちょっと体調が宜しくないので、精神衛生上問題ない感じの映画をチョイスしようと。
本当はジョニデの「ブラック・スキャンダル」を観ようと思っていたのですが、予告含め「ジョニデの演技が凄い!」押しのプロモーションが、あれを彷彿とさせまして。
そう!あれですよ、あれ!
おすぎさんの「リディックCM」です。
当時、かなりバッシングされたんですよね?
つまんない映画を、ベタ褒め的な。
おすぎさんを擁護するつもりはないんですが、おすぎさん「ファーストシーンが素晴らしい映画は名作です!」って言ってるんです。
"ファースト・シーン"が凄い。
つまり、"ファースト・シーン"以外はダメってことですよ(笑)
お仕事なので悪く言えないよねーって、察してあげるとこ!お願いしますよ。
うちらだって、色々あんの!あ、すみません。
今回もそのセオリーが、ジョニデに当てはまる気がして。
ジョニデの、デニーロ、ベイルさんばりなマジ演技以外は、ちょっと嫌な予感。
なので、疲れてるし、体調悪いし、もう、ここは割り切って、「接待」して頂こうと思いました。
TVシリーズのお約束満載で、きっとわたくし世代・中年層のノスタルジックを止まらなくさせる作戦でしょう?
いいんです。いいんです。上げ膳据え膳、お願いします!
ドーンと「あぶない刑事」を観ることに決定です。
ラメスーツでMJの「ビリー・ジーン」ばりなユージのダンスで始まり、潜入捜査で逮捕されてしまい、でも留置所なのにダンディーさを崩さないタカ。
そしてこの台詞。
ユージがタカに聞くんです。泊まった感じどうたったか?
「泊まって楽しいかは、相手によるな(きり)」
タカのドヤ顔、「さらばあぶない刑事」のタイトル、ドーン!
やべ。なんだろう?この格好良さを真っ正面から演じる感じ。古くさいけど、格好いい!
柴田恭兵さん64歳。
舘ひろしさん65歳。
お約束の"RUNNING SHOT"をバックに「ミュージック・スタート!」つって、走り出すユージ。
あの、現役と同じ早さです!
いや、もっと早いかも?すげーよ!
アクションのキレも現役と変わらず。もちろんスタイルも変わらない。
タカのお約束のハーレー両手離し、ショットガン!
タカも、スタイル変わらないですよね!
そして同窓会的に、キャラが全員集合です。
課長に昇進した透こと、中村トオルさん。
もうドラマや映画なんかでは、風格すら漂わせる彼が、「あぶない刑事」ではいつまでも「おーしたせんぱーい♡」って新人感。
あと、コスプレの凄さがバージョンアップした薫役の浅野温子さん、若干引くあの懐かしいテンション。
因みに中村トオルさん50歳。
浅野温子さん54歳。
主要キャラが50オーバー。スタッフは更にびっくりです!
監督が村川透さん。ドラマの時と一緒です。78歳。
ジョージ・ミラーとか、リドリー・スコットとか目じゃねーし!"西部警察""探偵物語""はみ出し刑事"とかですよね!知ってますよ!
脚本も同じで、柏原 寛司さん66歳。
柏原さんは"太陽にほえろ"とか西部警察"とか"大都会"とかですね。
日本の刑事ドラマのパイオニアな2人ですよね。
確かにストーリーは突っ込みたくなる部分もあるけど、そこも含めて「あぶない刑事」です。お洒落感、格好良さ、アクション、コメディをぎゅって纏めて、真っ正面から照れずに描く。懐かしい!
変にキャラを若手に一新して、誰もいないとこに剛速球投げて、孤高!ってなるより正解です。
てか、接待ありがたいです。
だって、映画を観ていて拍手をしたのは本作が初めてですもの。
あ、恭さまの走りのシーンで、思わずパチパチと……。
だって、肺がんで手術されたんですよ!
しかも、(走った後に)恭さまに「きっつ(きつい)」って言わせる。
やべ、爺萌え(笑)
柴田恭兵さんは、特に歌が上手いワケでもなく、ダンスだって凄く上手いワケじゃない。けど、ひとたび動き出したら、目が離せない。惹きつけられます。誰にも真似できない、独特のムード。
恭さまは病気をされたようだけど、どうかいつまでもお元気で(みなさんお元気で)。
そして「エクスペンダブルズ4」か5に出て欲しい!まだまだいけるよ!いや、柴田恭兵さんや舘ひろしさんのような"俳優"が活躍できる、邦画ができればいい!
中高生の恋愛はもういいよー。
PS
吉川晃司さんのシンバルキックまで見せてくれる本作。
最近多い"接待映画"ですが、本作ほど極上のサービスをしてくれる作品はありません。
ここまでしてくれるなら、観る価値ありです!
正直そんな気持ちを察することもできない無粋な観客が、邦画をダメにしてると思いますね。
ほんと、愛おしい映画です!