「「ボランティアなんて偽善だ」と言い切る男が主人公」クロスロード キム・マッスル尚美(なおみ)さんさんの映画レビュー(感想・評価)
「ボランティアなんて偽善だ」と言い切る男が主人公
青年海外協力隊のフィリピンでの2年間を描いた作品。
協力隊の活動や心情をとてもよく映してるのでは、と思った。
何もかも自分次第。
偽善でも、100%の善意でも、変えられるものもあれば変えられないものもある。
映画だから、ラストはできすぎているけど、ほとんどがこんな風にはいかないと思う。
でも、自分には何もできなかった。誰も助けられなかった。そんな風に思っても、きっと何かを変えられている。
自分が去った後、何かそこに残り、生き続ける。
世界を変えてきたのはいつの時代も、たった一人の強く熱い想いがあるからだ。
そんな風に思わせてくれた。
社会派ストーリーなのかなと身構えて見てしまいましたが、
「貧しい人を救おう」的な内容はなく、むしろ、登場人物の苦悩に付き合い、それが解決した時に感動させられる場面が多い人生ドラマです。
ボランティアとは何かを投げかけていて、それはどういうことなのか、
人が人のためにできることとは何かを考えさせられました。
最後の中島みゆきさんの歌がグッとこころに沁み込んできます。
世代を問わず見られる映画なので、いろんな人に勧めたいです。
それぞれに感じるポイントがある映画だと思います。
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