「ドラマ重視、アクション控え目」ファンタスティック・フォー しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
ドラマ重視、アクション控え目
クリックして本文を読む
Disney+で鑑賞(吹替)。
原作コミックは未読。
驚いたことに、全体尺の半分以上を主人公たちが特殊能力を得るまでのストーリーを語ることに費やしていた。だから、ふとした瞬間に今何を観ているのか忘れそうになった。
まるでヒーロー映画のフォーマットを忌避するかのように、とことんドラマに重きを置いてアクションはほぼ無し。「クロニクル」の監督なだけあってユーモアも皆無であった。
望まない特殊能力を持った若者たちと云う題材は「クロニクル」と共通している。しかし同作ほどには彼らの葛藤が描き切れていないため、ただダラダラとしていただけに感じた。
いよいよクライマックスでヴィランとの戦いが始まるが、あっさりしていて消化不良。そもそもヴィランに魅力が感じられない。せっかく宿敵のDr.ドゥームを擁しているのに…
批評的興行的に失敗したのも頷ける。コミックのファンでは無いから設定等に拘りは無いが、原作から離れた設定が多いらしく、ファンからそっぽを向かれたのも失敗の一因だろう。
たとえ原作があろうと映画にするからには、監督の作家性が反映されて当然だと思っている。しかし、投影するのに不向きな題材と云うのはあるだろう。本作はその例かもしれない。
コメントする