「史上最高のスパイ映画」キングスマン お水汲み当番さんの映画レビュー(感想・評価)
史上最高のスパイ映画
007にしてもミッションインポシブルにしても、アクションがCGを使ってどんどん大げさになり、早い話が現実離れし続けている昨今です。
そんななかで、この映画は(もちろんCGテンコ盛りなのですが)、あくまで等身大の人間を主人公に据え、その等身大の人間の活躍を、手持ちサイズの小道具によって支えるという作品です。
映画の主役はCGではなく、CGとは小道具に過ぎないという点を、監督は肝に銘じているのでしょう。
その結果、猛烈に面白い作品に仕上がっています。
スパイ映画として、史上最高の仕上がりだと断言できます。
ごく初期の007シリーズって面白かったですよね。
あの面白さを現代のCG技術を正しく使って何倍にもパワーアップしたのがこの作品と言えるでしょう。
映画の主人公は、いつの時代であっても生身の俳優……つまり人間です。
「主人公は人間である」というシンプルな事実を見失って、007をはじめとするスパイ映画が堕落したのだと再認識させられました。
もうひとつ、重要な点を指摘しておきます。
この作品はシリーズ物ではないので、「次回をお楽しみに」的な「不完全燃焼感」と無縁だという点です。
悪い奴らは徹底的にやっつけられてしまうのです。
その快感!!
ひっさしぶりに、心の底から面白いと思える最高の映画でした。
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