モンスター 変身する美女のレビュー・感想・評価
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2015年の映画だからかな
ヴァンパイアだと思っていたら人狼? だと持っていたらパイレーツオブカリビアンの蛸人? つまりモンスターのようです。
彼女の設定は約2000年前から生きていて、当時の名前はもう忘れたということです。
また彼女は20年に一度変身して姿かたちが変わるそうです。
でも彼女が何者なのか、主人公は説明されても結局は理解できないでしょう。
彼女に謎はあるのですが、そこに迫っていかない。
やばさはあるものの、怖いとは違う。
話の流れはつかめるものの、何も解決しない。
主人公は警察から逃げようとしますが、誰も追いかけてこない。
そんな感じです。
どう言うこと?
レビューの点数が高かったので見てみたが、個人的はハズレ。
なんか自主制作映画みたいだったな。。
タイトルに反してホラー要素はあまりない。
どちらかというと退屈な恋愛映画だった。
恋愛映画は一番見たくないテーマなので結構苦痛だった。
作り手は多分平凡な日常に隠れたモンスターの苦悩と愛を描きたかった
のだろうが、であればもう少し彼女の長い人生に置いてどんな苦しいこと
悲しいこと、困難ことがあったのかを描く必要があったのでなないかと思う。
なのに描く内容は平凡な退屈な日常ばかり。
そんな世界にわざわざモンスターをぶっ込んできたのなら
平凡な日常と怪物である彼女の苦労のギャップこそが描くべき点ではなかったか?
殺人まで起きていると言うのに彼女の葛藤も浅く、
危機感というかそういうものは全くなくて、主人公のバカさ加減が
際立ったと思う。
すごい疑問なのは2000年も生きてきて薬のない時代はどうやって姿を
隠してきたのか?変身を制御できないのであればどうやって身を隠してきたのか
不思議だった。妊娠すると制御が効かないのか普段からそうなのか?
生まれ変わったら元の自分はどうなっていくのか?見ている側があの説明だけで理解できると
思うのだろうか?
またラストで怪物に変身しない彼女でエンディングになるわけだが、
愛する感情を制御することは難しいのかもしれないが
たった数日の出会いで不死をあっさり捨てる意味もわからない。
生まれ変わった自分と付き合えばいいだけではないのであろうか?
それができないのであれば単に美人だから結婚したいという、
一時の感情に流されたアホな主人公なだけではないだろうか?
モンスターの彼女の設定が甘すぎる作品だった。
独自性が高い
妙に残っている映画。
イタリアを旅するアメリカ人。
金はないがきままなバックパッカー。
が、出会ったヨーロピアンな麗人。
恋に落ちる。
それらが順当に展開するので、そのあとにくる異形譚におどろく。
彼女はじつはモンスター。なんかタコっぽやつ。トランスフォームしないよう抑制剤をうっているんだが、あるとき彼にバレる。
だが、そこから恐慌しないで、ロマンチック方向へ持っていくところにこの映画の独自性がある。ロマンスもくどくない。
また、コケティッシュな美女から、かけはなれた──スライミーでフィルシーな──グロいモンスター造形がよかった。
Justin BensonとAaron Moorheadはホラー系のコンビ監督。
見たのはThe Endless(2017)とこれだけだがインディーを脱する才能がある。ゴシックとエンブリヨなネトネト感。ヨーロッパの重さとアメリカの軽さが絶妙バランス。めったない個性的な映画だと思う。
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自宅にて鑑賞。原題"Spring"。イタリアを舞台とし、作風からもヨーロッパ臭がするが、れっきとしたアメリカ映画。謂わば“アダルト版『ぼくのエリ 200歳の少女('08)』”。ドローンを駆使したと云う画面は終始、色味を抑えた色調で、アングルやカメラワークも個性的。妖しく謎めいたヒロイン“ルイーズ”のN.ヒルカーも魅力的に映えていた。予定調和とは云え、彼女の選択が夜明けで判明するオチは、内容的にも画的にもラストに相応しい。ただ判った様な判らない設定(説明)は微妙で、後半ゴリ押し気味なのが残念。70/100点。
・本作の特色の一つとして、鳥瞰を多用したアングルや独特の色調とリズムに支配される画面が挙げられるが、加えて役者陣の演技力も標準以上で卓越していたと思う。
・ポスターにある「リチャード・リンクレイターとH.P.ラヴクラフトのハイブリッド」とのコピーとイタリアの港町が舞台と云う事で、一番にスペインの『DAGON('01)』を想起したが、登場するクリーチャーはM.ゴメスの“ウシア・カンバロ”よりも西ドイツとフランスの合作『ポゼッション('81)』でI.アジャーニの“アンナ”が絡むモンスターの方が近かった。他にもアメリカ映画の『アルタード・ステーツ/未知への挑戦('79)』辺りのも思い浮かんだ。
・監督のA.ムーアヘッドとJ.ベンソン両氏は、'76年から始まるA.ライスの代表作『ヴァンパイア・クロニクルズ』に登場する吸血鬼(怪物)を巡り、A.ライスとかなり揉めたと伝えられている。
・N.ヒルカー演じる“ルイーズ”宅の調度品の殆どは、イケア製で揃えらている。
・鑑賞日:2016年4月5日(火)
完全に邦題で損をしている。
原題の“SPRING”じゃ伝わりにくいのは解るけど、これはいくらなんでも酷い。ゴリゴリの怪物ホラーを期待して観る人には肩透かしを食わせ、この手の映画の本来の客には見向きもされない。まさに一挙両損。ネタバレかつ誤謬を含んだ邦題として不評だった『ぼくのエリ 200歳の少女』くらいの方向性を出した方が、ターゲット向きって意味ではマシだったかもしれない。
この作品の根幹は、凝った会話劇中心のラブロマンスと、クトゥルフ的なぬめり系クリーチャーの静かなるハイブリッドで、邦題から想起されるようなエログロホラーではまったくない。グロ描写は慎ましやかだけれど、話の転換点となるシーンのクリーチャー描写はなかなかに衝撃的で、とても良くできている。ずいぶん前のフランス映画『ポゼッション』をちょっと思い出したりもした。
少し前に観た『イット・フォローズ』もそうだったけど、明らかに百凡の低予算B級ホラーとはモノが違う。まず絵作りのセンスがとても好い。低予算らしいローファイな雰囲気を活かしたアンニュイな画面にじわじわと引き込まれていく。劇伴音楽ともよくマッチしていて実に心地好い。時折挟まれるドローン空撮っぽい真俯瞰のショットも印象的だった。俳優陣の演技にもチープなところがなく、脇役の農家の爺さんなんかも相当に良かった。脚本も、台詞が特に良い。変身の理屈を色々と説明するくだりは少し余計かとも思ったけれど、概ね品良く抑えられている。そして、ラストの美しさが心に沁みる。
これはかなりの掘出し物だった。
ビフォア・サンライズがホラー映画になったら
以前イギリスに滞在していた頃ロンドン映画祭に行く機会があったのでそこで観ました。
邦題がやけにB級臭かったり、キャスト・監督共に知られてない人ばかりなので一般的注目度は低いかもしれませんが、これがまさかのとんでもない傑作でした!
あまり前情報無しで観ていただきたいのですが、簡単にストーリーを説明すると、一人旅でイタリアの田舎町へと訪れたアメリカ人の若者エヴァンは、そこである美女と出会い恋に落ちるのですが、彼女はなんと……
これ以上はネタバレになってしまいそうなので、この辺にしておきます(笑)
基本的には恋愛物ですね。タイトルにもありますが、イーサン・ホーク&ジュリー・デルピーの「ビフォア」シリーズのような。 そこにホラー要素が加わりとんでもない展開になっていきます。
今までに無かった斬新なストーリーではないでしょうか。
この映画が凄い理由はカメラワークにもあります。イタリアの美しい街並みをドローンを使い上空から撮ったり、長回しで撮ったりと撮影センスがずば抜けています。なので雰囲気、臨場感も絶妙です。
監督はジャスティン・ベンソンとアーロン・ムーアヘッドの2人ですが、彼らはインディー系ホラー界では大注目のようです。2012年にResolutionという作品で注目され、昨年はVHSシリーズでBonestormというセグメントを監督しました。 今後大作を任されること間違い無しだと思います。
主人公エヴァンを演じるのはルー・テイラー・プッチという人です。「フェーズ6」やリメイク版「死霊のはらわた」に出演してます、ホラーが好きなんですかね(笑) 本作でこの人が出す味、繊細さは見事でした。
やはりこの作品が持つオリジナリティは素晴らしいと思います。 ぜひ観てみてください、あなたが見たことのない世界が広がっていると思います。
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