「監督は何をしたかったのか」午後3時の女たち 島田庵さんの映画レビュー(感想・評価)
監督は何をしたかったのか
サンダンス映画祭監督賞なのだそうな。
タランティーノ監督が2013年のベスト10に選んだのだそうな。
面白い設定だな、と思って観に行った。
キャスリン・ハーン演ずるレイチェルがセックスレスな夫との関係とかユダヤ人婦人会的関係とかで悩んでいるのは分かる。
2組の夫婦でたまたま行ったストリップ・クラブで若くて可愛いダンサーの女の子にレイチェルが一目惚れしたのも分かる。
さりげなくその女の子に接近したくなったのも分かる。
たまたまその女の子が住む所をなくしたのでこれ幸いと自分の家の空き部屋に住まわせたのも分かる。
そして娼婦だったその女の子を改心させようとしたのも分かる。
でもそれが無理なのも分かる。
分かるのはここまで。
その後の展開で、ジル・ソロウェイ監督がどうしたかったのかが分からない。
収拾がつかなくなっちゃったのか?
最後まで我慢して観るのが辛かった。
三十代後半からアラフォーの既婚女性になら通じるのだろうか。
あるいはユダヤ人になら通じるのだろうか……
ちなみにオフィシャルサイトの「日常に宿るユーモアを拾いながらリアルに描かれる」というのは正しいが、
映画コムいわく「コメディドラマ」、Yahoo!映画いわく「ユーモアたっぷり」は、
嘘か、まちがい。
そして、
「キル・ビル」とは全然違う分野だから、
タランティーノは信ずるに足らん。
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