「人間の醜さを垣間見る。残酷な現実と主人公の覚悟。」ホーンズ 容疑者と告白の角 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)
人間の醜さを垣間見る。残酷な現実と主人公の覚悟。
【賛否両論チェック】
賛:嘘に嘘を重ねる人間の醜さが赤裸々に描かれ、胸が痛む。主人公が次第に、心身共に悪魔に変わっていく描写も秀逸。
否:かなりグロいシーンやラブシーンが多いので、苦手な人には絶対向かない。キリスト教的世界観も賛否ありそうなところか。
この作品で際立つのは、何といっても人間の醜さではないでしょうか。表向きは立派に取り繕っていても、裏ではとんでもないことを考えている。実の両親でさえ、息子の訴えを信じることなく、殺人鬼だと思っていたりする。そんな残酷な現実を突きつけられ、否応なしに狂気へと駆り立てられていく主人公が、胸を締めつけます。そしてそれに呼応するかのように、その性格や風貌さえも次第に本物の悪魔のように変貌していく彼の様子が、見事に描かれています。
ラブシーンやグロシーンは想いの外かなり多いので、その辺は覚悟してご覧下さい。
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