「オシャレなポップ・ミュージカルの傑作映画」ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール セキジさんの映画レビュー(感想・評価)
オシャレなポップ・ミュージカルの傑作映画
☆ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール☆
”神様 彼女を 助けて”
感想
ここまで音楽の世界観を細部まで表現した映画、めったにないです。しかも、超おしゃれな映画。すきだなー。 うつ病と拒食症を患いながら入退院を繰り返す、ちよっと病んでるイブは、音楽が大好きでたまらない女の子。
レトロな70年代風の衣裳が とにかくカワイイ♪
このイブ演じるエミリー・ブラウニングがめちゃキュートですね。はじめは あんまかわいくね**と思ってけど 作品世界とマッチしてるし、目の色が淡い緑で素敵。ぼてっとした唇も。エミリーブラウニングは『エンジェルウォーズ』 や『ゴーストシップ』『ポンペイ』に出演した女優さん。昔のクリスティーナ・リッチに似てるかも。
ググると、 「ブス」だの「劣化した」だの、叩かれまくってますが、映像での存在感は抜群!叩いてるやつ!! 「ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール」観てちょーだい!!
そんな彼女が知り合った音楽一筋の青年ジェームズを演じるのは「イヤーズ&イヤーズ」のVo.をつとめ俳優としても活動している オリーアレクサンデル。彼、ジブリに出て来そうなヴィジュアルよね。魔女宅のさぁ...キキのこと好きな博士な子。 まじ実写化するならジェームズにやって欲しい。
まさにジェームズを地でいくオリーアレクサンデル**なるべくしてキャスティッグされたんだね!!
仲良し3人組のラストは、キャシー役の、ハンナ・マリーは何気に、全世界的に一番知られてるのが、彼女かもしれません。 現在 世界的に大流行中のHBOドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』にジリ役で出演中だった。
めちゃくちゃ可愛いよね。ハンナマリー。若干出っ歯なのでオムツが弱いの?と思うけど。天真爛漫さ や無垢な透明感はファインダー越しにも観る物を魅了しますね。
監督のスチュアートマードックは、スコットランドグラスゴー出身のバンド,ベル・アンド・セバスチャンの リーダーらしくて、数年前にはFUJI ROCK FESTIVALにも参加してたとのこと。
スチュアート自身、彼も20代の頃から病気になり7年もの間闘病生活を送ったそう。病気を克服後、シンガー ソングライターを志し満を辞してベル・アンド・セバスチャンを決しました。孤独な闘病生活の中で彼を支えたのが 音楽だったそうです。
まさに本編のイブは、監督のスチュアート自身を書いたのかもしれません*** そんな監督が魂を込めて作った本作は、ほっーーーーとに!デティールまでこだわり尽くした、愛すべきオシャレ全開 サブカル系ポップミュージカル映画です!!!
あと、淡いのに、色鮮やかな映像がとても印象的でしたので、調べると、16mmフィルムで撮影してるんですね。あのざらついた 質感は。監督がどうしてもフィルムにこだわったそうです。
撮影監督の"ジャイルズ・ナットジェンス"は限られた撮影期間の中、ノウハウを駆使して粘りつよく撮影に挑み プロデューサーから「今回の撮影でMVPは彼だよ」と絶賛されたらしい。
ロケ地のグラスゴーがまた絵になってたよねー名前は聞いたことあったけど、こんな素敵な街とはなあ。公園や川辺、の 美しさ。労働者の抑圧された雰囲気が作品にスパイスを入れてる**
いつもはミュージカル映画が好きではありません。突然カメラ目線で歌い出すのが意味わからんし。 なぜか冷めてしまうのです。だから、「レ・ミゼラブル」みたいのが、苦手。正直みようと思いません。
でもこの映画、とっっても自然で素直に必要なシーンとして違和感なく楽しめました。イブちゃんが良い からか、映像が素敵だからか。こうゆう『ポップアート・ミュージカル』があればまたトライして観たいと 思います。
音楽好き、映画好き、ファッション好き、アート好きな10代の子は、『ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール』必見です。 お友達にこれを勧めるあなたはきっとセンス良く見られること間違いなしっ***