劇場公開日 2015年5月23日

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「愛する人を亡くした悲しみの果てに続く希望の光」追憶と、踊りながら Ryuu topiann(リュウとぴあん)さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0愛する人を亡くした悲しみの果てに続く希望の光

2016年3月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

幸せ

ベンウィショーが出演していると言うので楽しみにして映画館に行ってみると何とも驚いた!俳優ってこんなに様々なキャラクターを演じ分ける事が出来るのだから、本当に大変な職業だなと尊敬したくなったものだ。
今ヨーロッパでは移民の受け入れを容認する事を起因として、それぞれの異なる文化・習慣が急激に混ざり合う事で、大きな摩擦を生む事に発展するのではないかと社会問題になっている。
本作も紛争地帯からの移民ではないけれど、異なる人種の者達の恋、更にその恋はゲイカップルと言うセクマイ問題、カミングアウト問題。そして、言葉の理解出来ない国で暮らす年老いた親の介護問題等々、社会問題テンコモリの映画を僅か90分以内で魅せるのだ。
ちょっと欲張りすぎ?と映画予告編を観た時には思ったのだけれども、本編を観たら全く違和感が無かったのには驚いた!
監督は本作への思い入れが強いのか、あっと言う間に映画は終了した!確かに86分は短いか?だが、そのコンパクトな映画は丁度、無駄な贅肉を落とし切ったような鍛えられた肉体美のように、選び抜かれたセリフと無駄を排除し、一つ一つのシーンが効果的に流れていく編集の巧みな演出には本当に驚いた!
これで、長編映画デビューの監督だと言うから、ホン・カウ監督の今後が益々楽しみでならない!そして、我々日本人には山口淑子の「夜来香」と言う名曲が使われているのはより親近感が持てる。主人公リチャードの恋人のカイを演じた新人のアンドリュー・レオンも良いが、何と言ってもカイの気難しい母親を演じたチェン・ペイペイは御見事だ!しかしベンも負けずに繊細な役処を見事に演じ切っていた!

ryuu topiann