「“かけ間違い”の真意。笑いに包まれた、宗教の多様性への痛烈な風刺。」PK 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)
“かけ間違い”の真意。笑いに包まれた、宗教の多様性への痛烈な風刺。
【賛否両論チェック】
賛:笑いのオブラートに包みながら、様々な宗教が様々な行いを求めることへの、痛烈な風刺を表現しているのが、斬新で秀逸。長い上映時間を感じさせない展開も魅力。
否:インド映画特有の歌のシーンが多く、上映時間も長め。宗教への皮肉も、好き嫌いは分かれるか。
純粋な異星人のPKが、“神様”という人物が存在すると思って疑わず、様々な宗教の様々な神様を探し続ける姿が印象的です。色々な宗教を“会社”に例えて理解するのも、面白いですね。
しかし当然ながら、神様は見つからないまま、やがて彼が辿り着く“かけ間違い”という結論は、秀逸です。様々な思想から、信者に様々な行いを求める多様な宗教への、痛烈な皮肉が込められているようです。これには批判もありそうですが、それを笑いのオブラートに包んで体現しているのには、説得力があります。
インド映画特有の歌や踊りのシーンが突然登場したり、上映時間もかなり長かったりするので、好みは分かれるかと思いますが、クスッと笑える中にも痛烈な風刺を織り込んだ、興味深い作品です。
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