「大変困惑致しました」秘密 THE TOP SECRET 松島さんの映画レビュー(感想・評価)
大変困惑致しました
原作未読。生田斗真と松坂桃李目当てで視聴した人間の感想。
デビルマンの反省をいかさない原作ありきの作品が多い昨今、どうやらこれもその類だったようだ。原作を読んでいなくても「これは原作と違う」という空気を感じてしまう作品。まぁ「もうそろそろ原作と映画を分けて考えようぜ!」という意見も分かるのだが、映画単体を見て「面白かった~!」と思えないのは如何なものか。何故なのだ。僕はとても困惑した。
設定は素晴らしいと思う。死んだ人の脳を覗き見るだなんてとんでもない背徳行為だが、物珍しさではなく、捜査の手段としてはアリだと思った。被害者からすればそれで憎い犯人が捕まるなら多少は浮かばれるかなと。
テーマが面白いしじっくり物語を見たいというのもあり、どうしても実写化するのであれば無理やり映画に詰め込まずにTVドラマでやればもっと描ききれたんじゃないのか。題材や表現がTVドラマ向けじゃないのは分かるけれども、もっと丁寧に見たい作品だった。
酷評は他の方に任せるとして、何故☆を2獲得したのかの説明を記する。
0.5→衣装
0.5→役者
0.5→原作の設定
0.5→生田斗真の死体がいっぱいコレクション
【衣装】
衣装は本当に素晴らしかった。かっこいい男子を一番かっこよく見せるのは裸かスーツなのだ。堅苦しいほどのスーツ姿は本当に演者を美しく演出していた。
【役者】
生田斗真と松坂桃李に釣られて見たが岡田将生も吉川晃司もかっこよかった。吉川晃司はもうすっかり役者としての方が有名になっている気がするモニカ。
松坂桃李のシーンが恐ろしく少なかったのは無念の極みではあった。あんなに大々的に宣伝とか広告に出張っていたのに。まぁ死んでるから仕方ないよね!
織田梨沙ちゃんに狂うほどの劣情を感じることはなかったが椎名桔平がそう感じるんだったらそれはもう感じるんだろう。『少女の美しさ』のアイコンとしては正解なのかもしれない。
【設定】
上記の通り。『設定だけ持って行かれてハリウッドでリメイク』という予言を記しておく(2016年9月14日 記)。
【死体がいっぱいコレクション】
永らく『一番美しい死体』の一位は『沙粧妙子-最後の事件-』での香取慎吾くんだったが、本作で生田斗真塗り替えられた。20年ぶりの快挙である。実際は死んでいないが、あらゆるパターンで生田斗真の死体映像を見ることができる本作品はもうそれだけで価値があった(乱暴に言うとそれだけにしか価値がない)。死体だけの写真集とか出版して欲しい。何パターンあったのか数えることが出来なかったが再度映画館に行くのは癪なのでDVDが出たら確認してみたい。
秘密の秘密としての重さが重いんだか軽いんだか秘密なんだか秘密じゃないんだか…あれれ…な映画だったが、これに懲りずに優しい気持ちで見ていくとしよう。
じっとりとした映像は良かったがこれも好みかな…。
演者の皆さん、難しい映画をありがとうございました。