ステイ・コネクテッド つながりたい僕らの世界のレビュー・感想・評価
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誰もが繋がりたい
ジェイソン・ライトマンは本当に優れた映像作家だ。
本作では、石ころと惑星をつなぐように物語を紡いだ。
同じ屋根の下に暮らす家族よりも、回線の向こうの顔も知らない誰かのほうが心を許せる。危険だとかありえないとか、否定する人も多いけれど、実はそういうことはあるのだと思う。
ただ、回線の向こうの誰かと繋がるようにして、同じ屋根の下に暮らす者同士は本来分かり合えるはずでもある。
今回も、そんな希望を、カールセーガンの言葉に託して、この世の愚かさと温かさを人工衛星よろしく私たちのもとに送り届けてくれた。
これが未公開とは。日本の映画産業情けなや。
惑星
クリスの両親が、
「9.11をきっかけに携帯を買った。
そこから生活が変わった」
と話すシーンがありました。
ネット社会を真っ向から否定する
作品ではないと感じます。
また、この作品は、
ソーシャルメディアにのめり込む若者だけでなく、
その親の問題に別の角度から切り込んでいくのが
面白いと感じました。
(むしろ子どもより深刻なような…)
若者がReal Lifeという言葉を使うほど、
インターネットが普及した現在。
スマートフォンの画面を見ている人も、
画面越しに人と繋がっているはずなのに、
虚無感があるのはなぜなのか。
採石場で寄り添うティムとブレンディの
儚さ、美しさに胸を打たれました。
この2人の演技がとてもよかった。
ラストのナレーションの、
「我々は地球で頑張るしかない」
は、ちょっといいなぁ、と思いました!
つながりたい男たち、女たち、子供たち
意外にも(失礼!)2度のオスカーノミネートを誇るジェイソン・ライトマン監督作で、アダム・サンドラー、ジェニファー・ガーナー、J・K・シモンズら実力派共演ながら、日本未公開。
まあ確かに地味だし、日本で公開してヒットしたか?と問われたら素直に頷けないが、なかなか悪くはないヒューマン・ドラマ。
今のSNS社会の男たち、女たち、子供たちの群像劇。
登場人物は多く、その関係図も少々複雑。
浮気にハマる倦怠期夫婦と、ポルノサイト閲覧が止められない息子。
スターを夢見るチアリーダーの娘と、その娘の過激な写真をSNS上にアップする母親。
SNSで母親の再婚を知った息子と、関係がぎくしゃくしている父親。
GPSで娘を監視する母親と、その娘。
アノ人とコノ人が出会ったり、アノ子とコノ娘が付き合ったりと、まず関係図を把握するのに一苦労。
チア部の女の子二人が可愛い。ブレイク前のアンセル・エルコートの好演光る。
劇中誰もが、スマホやパソコンをチャカチャカ操作、手離せない。かく言う自分も人の事言えないが…。
メール、ゲーム、ウェブサイト、ポルノ…各々、それぞれに依存。
SNS社会と言うと、どうもイメージが悪い。
LINE無視しただけでイジメ。LINEで知り合って殺人。スマホ操作するとビール瓶で殴る力士もいる。
そんなネット上だけで関係など築けるか。
しかし本作は、SNS社会をただ批判するだけの映画になっていない。
空虚な若者たち、SNSで出会って、悩みを分かち合って…。
否は親たち。写真アップが原因で娘は落選。ある母親の監視は異常なもの。
やりすぎはよくない。
でももっとよくないのは、分かろうとしない事。
別に相手は虚像ではない。
スマホやパソコンの画面の向こうにいるのは、生身の人間。
出会い、触れ合い、繋がり、愛し合いを求めている。
嫌いなのは、ネット上なのをいい事に、何に対してもあれこれボロクソ悪口しか叩けない輩。
アダム
サンドラーのシリアスもの。ネットのネガティヴな側面がほとんど、ポルノ、不倫等下半身の話に回収されるのは納得できるようなできないような。駄目なイケメンと痩せぎすチアガールがアメリカの地方都市のハイスクールな感じが出てて一番良い感じ。ジュノと、マイレージマイライフの監督の割には、ちょっと物足りない出来。
まさに今
どの映画よりも現代らしさを感じた作品。
オンラインは危険なものでしかないと信じ込み、子どもを守っているつもりの親。それとは反対にオンラインでしか繋がりを感じられず、リアルでは決して吐き出せない子ども達。時代は変わるし、一人の人間を縛りつけておくことなどできない。気づけよ大人。
どれが正しいとかない
長時間ゲームするな、携帯ばっかり触るな、RL(実生活)に支障が出るからと思われがちだが、でもその中で大切な事を学ぶ人もいるし、たしかにRlの人との繋がりも大事だが、それよりも根本的に大事なのは自分自身が今心から幸せって思えてるかどうかではないだろうか、幸せの基準も人それぞれで、自分自身が幸せやったら自然と周りも幸せにしていくもんなんだ、と伝えてるそんな映画です。
監督・制作・脚本がジェイソン・ライトマンなのに、ビデオスルーって、What the hell?
邦題問題!
観客に足し引きさせず、答えを出す余計なお世話感。
しかも今回は、間違った答えを導き出してるという最悪なパターンです。
「ショート・ターム」のケイトリン・デヴァーと「きっと星のせいじゃない」の
アンセル・エルゴート目当てだったんですけど、他にもアダム・サンドラ-、ジェニファー・ガーナー、JKシモンズとか、かなりなメンツなのに、監督・制作・脚本がジェイソン・ライトマンなのに、ビデオスルーって、What the hell?
ストーリー的には「桐島、部活やめるってよ」のようなスクールカーストと、彼等を支配する自覚なき"ノーマン・ベイツのママ症候群(勝手に病名をつけました)”の親達との軋轢。
親子、夫婦、友人、SNSは彼等の問題を浮き彫りにしたり、更に関係を複雑にするツールとして描かれています。そこに依存して、ネットで孤独を埋めるアリガチ系の話ではありません。
あ、ゴーン・ガールのように夫婦の深淵を覗くシーンも!
未だにネット=孤独を連想させる邦題。しっかりしてください!寧ろ、間違った、過剰な繋がりが描かれてます。
原題が「Men, Women & Children」ですが、親と子でないとこがミソですよ!
それなのに、この邦題!あの、えっと、もー!って、言葉を失うくらい腹立たしいです!
親が言う「あなたの為よ」っていう言葉が、子供に突き刺さるナイフに思えました。
あと数年、あと数年、我慢したら楽になるから、どうか爆発しないで頑張って!
と、念じたけれど。
物語が進むうちに、その言葉はどんどん子供達に突き刺さっていきます。
ネットくらい自由にさせて。が、口癖の私ですが、子供達を狙うネット犯罪も多いわけで。
親御さん達の心配事の次元って、昔とは全く違うんでしょうね。
でも私の18歳までの人生は過酷だったから、彼等の気持ちがよく分かりました。
あの頃のもやもやを切なく甘噛みさせる作品です。是非!
ネットは繋がるためにあるのか? それとも縛るためにあるのか? 携帯...
ネットは繋がるためにあるのか?
それとも縛るためにあるのか?
携帯電話やパソコンいまではなくてはならないもので、それを利用したSNSはあらゆる面で人々をサポートしている。
しかし、気づけば目の前にいる人との接し方を忘れてしまっていることだってあるのかもしれない。
この作品の主人公とヒロインはそれぞれの理由からそういったツールを取り上げられてしまう。そこで彼らがとった行動こそがいまの私たちが忘れかけた本当の意味での繋がり方だと切実に願う。。。
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