「悲しみと共に生きる」わたしに会うまでの1600キロ 奥嶋ひろまささんの映画レビュー(感想・評価)
悲しみと共に生きる
ロードムービーが好きだ。
何故かなと考えたら自然は自分の心を写す鏡だからだと思う。
雨が降り雪が積もり、嵐が来て、水溜りが出来、曇り晴天がある。
心の内と一緒。主人公と一緒に旅をし、自分の心の内を知る。
この作品を観る前もワクワクと言うより、「よし!心は整った。さて、旅に出るか」
とこれから待ち受ける困難や出会いや景色に期待したが、イマイチ苦労や自然の移り変わりが見れずに、心は平穏を保ったまま終わってしまった。
実際、女性1人で1600キロのトライアルは想像も付かないくらい大変だと思うのだけど、その辛さが伝わって来なかった。
身体の傷は苦労を物語っていたけど、あとは難なくやり抜いたように見えた。
過去の過ちや別れと向き合う事に重きを置いて旅が疎かになっていたのかなと思う。
過去のシーンとのリンクは良かったのだけど、ラストに「あれ?何も心に残ってないぞ?」と思ってしまい、尻切れとんぼのように終わって残念だった。
リースウィザースプーンは文字通り体張っててアイドルみたいな時は全くタイプじゃなかったけど、好きになった。
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