「現代日本にゴジラが現れたら」シン・ゴジラ 青依さんの映画レビュー(感想・評価)
現代日本にゴジラが現れたら
現代日本にゴジラが現れたら…
そう、考えさせられる作品でした。
初動の遅い政府、古い考え方で奇抜な発想を一蹴する官僚たち。
前半は国がなかなか動かず、そんな中でも事態は着実に動き国民が犠牲になる。
あぁ、まるで今の日本そのものだなと。
だけど古い考え方の官僚の中にも、腐っていない人たちもいて
…10年後の自分よりも10年後のこの国が無事でいてくれることを考える…だったかな?
その言葉が凄い印象に残ってます。
日本捨てたもんじゃないな、と。
後半の矢口班の活躍や、怒涛の戦闘シーンなど、もう頭フル回転じゃないと展開についていけない。でも、面白い。
お菓子なんて食べる暇ない。
作中に放射線の話、アメリカや諸外国との関係性、法律の改正、ゴジラがいなくなったあとの日本はどうなるの かという話題がでてきて。
もう、本当に今の日本にゴジラが来たんだなというリアリティーが、浮世絵離れしたファンタジーという風には見れなかった要因かも。
結局ゴジラは戦争であり、災害であり、今の日本が立ち向かわなければいけない象徴的な見えない何かのようでした。
法律の改正には時間がかかる、市民を避難させるのにも助けるのにも会議しなければいけない、メディアの使い方、自衛隊の存在、外交、災害時のつかえない対策マニュアル、問題提起みたいなのもチラホラ。
ゴジラの放置プレイ感は半端ないですが(笑)
光線とか、エヴァのそれにしか見えない、てかゴジラがちょっと使徒、もしくはナウシカの巨神兵に見えたのは私だけじゃない気がする。
でも、それもシュールで笑える。
戦闘シーンは、自衛隊で実際に使われてる機械(公開演習で見たことがある程度なので、本物かはわかりませんが)が使われていて凄い迫力あって私はかなり燃えました。
最後の作戦では、電車爆弾がテレビでエヴァやってたときの庵野さんぽくて面白かった。
アニメとか庵野さん嫌いな人とかは、意見が分かれるのかな?
音楽は昔ながらのゴジラの音楽が結構流れて、昔のゴジラ観てた私は燃えました。
所々、庵野さんぽい音楽も。
私は「ゴジラ♪ゴジラ♪」が流れただけで、全然満足でしたが。
それにしても、石原さとみがなかなかいい演技してましたね。本当に成長したなぁ、て思います。いい意味で、スパイスでした。
あとは、個人的に矢口班の市川実日子がかなり好きでした。表情がなくずっとハキハキ切り捨てるように喋ってた彼女が最後に「良かった」と笑ったシーンは、かなり印象的でした。
観てきたばかりなので、興奮して色々長々と書きましたが、これだけ一言。
「面白かった!」
劇場が明るくなった瞬間に、知らない中年の男性が放った一言。
それが、全てです。
…劇中の言葉や人物名など、色々間違ってたら申し訳ありません。知識もない個人的な感想でした。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。