「本作はテレビドラマと同じクオリティーですごく雑な感じがしました。映画なんだから戦闘シーンその他は、もう少し真面目に作ってほしかった。」信長協奏曲(ノブナガコンツェルト) Push6700さんの映画レビュー(感想・評価)
本作はテレビドラマと同じクオリティーですごく雑な感じがしました。映画なんだから戦闘シーンその他は、もう少し真面目に作ってほしかった。
織田信長は、歴史上の人物の中でも特に面白い人物だと思います。存在そのものがマンガです。
戦国時代や、他の時代にもいろいろ面白い人物はいますが、文字でなく絵や映像にするのであれば、この人より面白い人物はいないと思います。
いろんな勢力が入り乱れて存在し、自分と、自分の一族、領地を守るだけでせいいっぱいの時代。
小さな一地方の領主が、戦いに次ぐ戦いの末、不可能と思われた天下統一をほぼなしとげたけれども、最後は家臣の裏切りに合い、壮烈な最後をとげる。
これ以上劇的な人はいないと思います。
本当に宇宙人か、未来人みたいな人物で、生き残って天下をとっていたら、どうなっていたのか見てみたかったです。
この映画は、信長が、タイムスリップしてきた未来人と入れ替わっていた、という設定のTVドラマの続編で、まだ原作にない部分です。
程度は違いますが、タイムスリップがなく、ものすごく真面目にお金をかけて作れば、黒沢明監督作品の『影武者』みたいになると思います。
そこまでやれとは言わないけれど、本作はテレビドラマと同じクオリティーで、すごく雑な感じがしました。
映画なんだから戦闘シーンその他はもう少し、真面目に作ってほしかった。
複雑にいじったキャラと、帰蝶(柴咲コウさん、無駄に演技うまかった。)だのみなので、TV2時間スペシャルドラマとしての続編ならいいけど、映画としてはちょっと不満。
やっぱりそういう作りでは、信長の人生の中で上り調子でうまくいっている部分はいいけど、最後の”本能寺の変”はちょっと無理。
かなりしらけてしまいました。
ネタばれしてしまうと、もしかしたらその後も続くのか?という期待は裏切られ、結局大筋歴史通り。
結末もふざけた『影武者』みたいになってしまい、非常に残念な感じでの終わり方でした。