「まったく別物。」進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド mg599さんの映画レビュー(感想・評価)
まったく別物。
クリックして本文を読む
上映時間88分。前編が98分なので、前後編合わせても3時間6分しかない。これは由々しき問題である。
なぜ、前後編に分ける必要があったのか。
作劇上、やむを得ない措置だったように見える。だが、1本にしてもまったく問題はない。むしろ、1本にしたほうが、受けもよかったのではないか。
本作は、原作とはまったく離れてしまっていた。改変という生易しいものではなく、まったく別物である。
そして、別物だということを受け入れれば、これはこれでよくできている。
巨人の起源も語られる。
シキシマ(長谷川博己)やクバル(國村隼)もエレン(三浦春馬)と同じ、巨人に変身する人物であった。
誰が巨人になるかわからない、という映像は衝撃的であった。
コンビニの客が、突然、コンビニの中で巨人になる。
確かに誰が巨人になるかわからないなら、疑心暗鬼にかられ、地球は破滅の道を歩むしかない。
後編は人物を絞り、場所も壁のそばに限定。そこでの人間模様は結構濃厚で、見るべきものはあった。
樋口真嗣監督は、怪獣映画をやりたいのだ。それを巨人でやってのけた、というところか。
結局、まったく別物を作るのだったら、そもそも映画化の必要はなかった。そう思うとなんともせつない。
コメントする