劇場公開日 2015年7月11日

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「さて自分は、誰かの心の剣になり得る存在であろうかと自問する。」バケモノの子 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5さて自分は、誰かの心の剣になり得る存在であろうかと自問する。

2015年7月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

さすがに人気作、0.5から5までレビューもさまざま。
年代の差による感じ方の違い、架空設定の受け容れ具合の違い、下地となるメルヴィル「白鯨」や中島敦「悟浄出世」の理解度合い、、、。それだけ多くの人に観られてる証拠であり、みなそれぞれにこの作品から感じればいいこと。

熊轍と九太。孤独を抱えたもの同士のシンパシィが、罵り合いをしようとも離れていようとも、切れない絆で結ばれている。
一匹狼で生きてきた熊轍が、迷うことなく我が身を差し出して九太の危機を救う姿に、感銘を受けた。
九太の心の闇を埋め、心の剣(物理的ではなく精神的なもの)になってあげられるのは自分こそであり、そのためなら惜しむことはないという一途さに。

栗太郎