「親になるとは胸の剣を渡してゆく」バケモノの子 mimiccuさんの映画レビュー(感想・評価)
親になるとは胸の剣を渡してゆく
渋谷の裏路を抜けるとそこはバケモノたちの住む渋天街だった。神出鬼没のウサギの宗師と鮮やかな衣装四人の賢者たち。なぜメルヴィルの「白鯨」なのか。猪王山の息子一郎彦も蓮と同じ闇落ちしたバケモノの子だった!にしても一郎彦の事情が語られなさすぎて、どの行動も突飛に見えた。渋谷のスクランブル交差点から代々木第一体育館に抜けていく鯨の影から飛び出すラストバトルはアニメ的な高揚感があった。総じて今回はほぼすべてのキャラが記号的でお話のための駒にすぎない描写が目立ったのが残念。
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